モーサテにブラックロックの日本法人代表が出演をしていました。このおじさんはどこかで見たことがあるな、と思っていたのですがね。ブラックロックといえば、世界最大の運用会社になります。今回は、その話をしていきたいと思います。
日本株の運用比率を減らす
ブラックロックの日本帆人代表は、日本株の運用比率を落とし、その代わりにアメリカのIT関連を中心にこれから運用を増やすと言っていました。
なぜ、日本株の運用を増やすのか?と問われた際に、日本株には材料らしい、材料がないからだ、言っていました。聞いた瞬間に、確かに日本株は、円安の割には大して上昇しないし、日銀短観で円安になろうとしている際にも景況感が全く上昇をしなかったことを考えること、比率を減らしても当然なのかな、と思いました。
ただ、よくよく、考えると、日本株の材料がない、というのは、結局、おそらく選挙がないということなのだろうな、ということなのでしょう。その一方で、個人投資家には東証のREITを増やしたほうがいいですよ、と推奨を出しているのですから、なんともチグハグな意見表明です。
一方でアメリカ株の運用を増やすというのは、やはり中間選挙をにらんだものでしょう。日本の選挙、特に去年の秋の選挙では、意味不明の上昇を繰り返したのですから、アメリカでもそのようなことが起こるとにらんでいるのでしょう。
アメリカの大統領選挙や中間選挙ではドルの動向云々、など実しやかな噂が出回りますが、おそらく選挙の前には日本と同じように株価が急騰するとみているのだと思います。そうなると中間選挙が11月と考えると、前回、示したような急落の可能性は11月までないのかな、とも思ったりもします。
ただ、過去のデータからみるとアメリカ経済は株価が急騰するようなことがあれば大きな調整はあると思います。かといって、大きな不況になるというバカな議論には与しません。
一方で世界の成長は、ブラックロックのデータ分析はIMFなどの統計結果より、大きめに出しており、その辺は、暗に世界成長への期待が投資家よりも大きくも見積もっているからブラックロックの運用成績がよいのであろう、と推察をされます。
直近の件で、貿易戦争によって世界経済の低下懸念がくすぶっていますが、そんなのは関係ない、と言っているようには解釈をしました。おそらく、このブラックロックの材料というのは選挙を指しているのだろうということを考えればいいと思います。そうなると、すべての話が符合してきます。
その中でも日本のREITを推奨
私などはこういう大手の運用会社やファンド、仕手などが推奨銘柄を示すと典型的に疑うタイプになります。
なぜなら、彼らは、こういう推奨をする理由は、自分たちが保有する銘柄をすでに保有しているので、大衆が買ってきたところを利食いする算段なのか、それとも大衆に買わせて、値段に上昇圧力を加えるつもりなのかを判断しなければいけません。
おそらく、今回の話ぶりからするとすでにブラックロックはすでにREITを保有している、と考えられます。そして、その前後に東京都区部の空き室率が過去最低になっている、と報道をされています。
このニュースを判断するのには、不動産の専門家ではありませんので苦心をします。その前後には総務省の人口動態が発表され、日本の人口は9年連続の減少と報道されていますが、その逆に東京への人口集中はますます特化をしている、というニュースもあります。
ただ、アベノミクスがスタートして以来、不動産価格は上昇をしていますので、ある意味、バブルと言っても過言ではないでしょう。しかし、その値段の上昇と言うのは緩やかだな、という印象が私の中では印象付けられています。
最後のバカみたいな上昇がまだ来ていないな、と思うのです。結論としては、最近の不動産屋の動向などをみていると、正直、浮かれているな、というのが素直な感想であり、そして、一時期、その活動が停滞していたのに、なんかまた活発になっているな、というのが素直な感想です。
たぶん、不動産に関しては実物の売買というのは、逃げ遅れになる可能性が高い、と考えているのでしょう。その証拠に何度もREITの流動性に関して言及をしていました。要するにこれから売れないリスクが実物に比べて少ない、ということでしょう。
要するに、ブラックロックは不動産バブルになる可能性がある、ということを言っているのです。
それも、世界最大の運用会社ですから世間的な評価は下げたくない、裏を返せば、相当自信があるということです。ただ、逃げ遅れに注意しなさいよ、と言っているのです。もっと、かんたんにいえば、欲張るなよ、と言っていると判断をしました。
この結果
不動産価格や賃料が上昇するということは、物価が日本でも上昇をすると言っているようなものです。それで、日本株の運用比率を見直す、選挙が来年夏の参議院選挙までないからという理由です。
おそらくアメリカの株価上昇と比べると、日本はそれほどでもない、と言っているだけと判断したほうがいいかな、とは思います。
つまり日本株はブラックロックも強気しているということになると思います。彼らが買っているものが一番上昇すると考えているから、こういったことをテレビで意見表明するのでしょう。
ドル円は、私からみれば、109円からの3割上昇を考えています。つまり、140円前後まであるのではないかな、と言っておきます。とりあえず、120円まで行ったらそのことを考えておきたいと思います。
石油は150ドルとか、言っていますので、荒唐無稽なことと、笑ってやってください(笑)。ブラックロックのおじさんは、金融危機の最中にあるトルコ、ブラジル以外は、テクニカルの問題が解決をしたら、新興国も上昇するだろう、と言っていました。
これも、同様な意見ですがね、私はブラジルは、わかりませんが、トルコは強気しています。メキシコは、アメリカのドル高の影響をもろに受けますのでどうでしょうか?南アフリカは大きく発展をするとは考えていませんが、上昇するとは思います。オセアニアは今が底値圏内とは思いますけどね。
(この記事を書いた人:角野 實)