オペック総会で原油の減産の中での増産が決定しました。はっきりいえば、この言い回しはよくわからないということがみなさんを含めて多いと思います。私の意見もよくわからない、ということもありますが、このことは日銀によるドル円相場への介入と同じように理解するとわかりやすくなります。
オペック総会について
オペック総会というのは、毎年6月末、11月末に行われます。ここで重要なことは、必ず、原油の需要期前にこの総会が行われるということです。つまり北半球において、7月からは本格的なドライビングシーズンの到来で、12月からは本格的な暖房油の需要の開始になります。南半球は逆になります。
つまりオペック総会というのは、需要期前にこの総会が開かれることになり、価格動向が産油国経済財政に与える影響が大きく、この総会によって、そのシーズンの収入が変わってくるので産油国にとっては非常に重要な総会になるのです。
今回の合意はどう影響を与えるのか
だいぶ前に東証の原油ETFを推奨しましたがその価格は1200円で私は買い、現在1800円くらいだと思います。1万円がなくなってもいいくらいのつもりで買ってください、と言いましたが、良かったと思います。まだ、値段は伸びると考えていますので、私はキープします。
その根拠というのは、オペック総会の決定というのは、日銀によるドル相場への介入と一緒だからです。たとえば、日本銀行の介入になりますが、円高局面で介入をします。円安方向になるように介入するのはみなさんもご存知でしょう。
しかし、この局面では、私は、常に言うように介入によって円安になったところが最高の売り場だと言います。その理由は、日銀の介入というのは、為替相場の安定を目指すものであり、決して、マーケットを力業で円安方向に捻じ曲げようというものではないからです。
要するに、財務省、日銀の考え方というのは、円高方向に行くのは仕方ない、問題はその円高のペースなのです。一気に円高になったのであれば、景気、経済に対する影響は甚大であり、そのペースを落とすために介入をする、ということなのです。
みなさんは日銀介入と聞くと、円安と反応をすると思いますが、違います。本来の目的は円高のペースを落とすために介入をするのですから、マーケットは売りから入るべきなのです。
また、日銀介入に関しては、その介入の入るタイミングやその警戒発言が出るのは、ずいぶん前に解説をしています。このブログを読み返すか、報道で、介入するかも、なんて言い始めたらこのブログを読んでください。
ばっちり、介入警戒発言が出るタイミングや、実際に介入するタイミングを当てます、ので(笑)。
世間の報道は間違い、ということを思い知ることになるでしょう。オペック総会も同じように考えればいいのです。産油国の目的はシーズンの収入を確定させたいから行うのです。
つまり値段が上昇しすぎて、需要が減退しないように、そして、値段が下落しすぎて収入が減らないように、供給を決定するのです。目的は日銀と一緒なのです。価格の安定です。
でも、その結果が目先は、いつも逆に行きます。日銀が円安介入をして円高に行くように。要は、減産すれば価格は下落、増産すれば価格は上昇というように。今回の決定というのは、小さな目的は増産、大きな目的は減産です。
この辺がよくわかりませんが、おそらくうまく説明ができないのですが、価格は長期的には、上昇していくことでしょう。
中国、準備預金比率引き下げ
中国が週末に銀行の預金準備率を15.5~16パーセントに0.5ポイント引き下げました。この意味は、中国人民元の流通量を増加させるという意味です。
お金の価値というのはドルの価格によって決定をしますが、需給も重要な要素になります。今回の預金準備率の引き下げというのは、人民元の供給増加を意味します。つまりドルに対しては人民元安になります。
ドル高人民元安になります。では、日本円に対しては人民元安円高になるか、それともドル高人民元安だからドル高円安になるかもしれない、という二択になると思います。
日本の状況は貿易黒字の70パーセント超が、自動車関連の輸出になります。この黒字が消える可能性があるのですから、円高になると考えるのが普通のような気がしますけどね。