結論からいえば、シリア問題なんかではないと思います。結局、シリアなどこれで終わりだと考えています。その理由というのは非常に明快で、アメリカの財政赤字が膨らむ故にかねてから言うように軍事費を大幅に使う衝突などアメリカは望んでいない、ということです。
アメリカの財政赤字問題もかなり問題になりますが、日本もなんだかわけのわからないことになっています。森友とか、訳のわからない問題が噴出していますが、その影響で日本国債のCDSが上昇となっています。
結局、この国会での審議が難航することによって、内閣交代だとか、そういった問題を想起させるようです。CDSの復習をしておけば、CDSはクレジット・デフォルト・スワップの略になります。この金融商品はリーマンショックの前後に話題となった商品で、要するに保険です。
保険ということはオプション取引になります。たとえば、リーマンショック発生以前からリーマンブラザーズやAIGなどに倒産をしたら、その株や債券の価値がゼロになるリスクを回避するために売られていた金融派生商品になります。その対象は企業や国家になります。
万が一、倒産をしたら、その保険によって無価値になった株や債券の掛け金の保証をするという保険になります。一時期に相当な話題になりましたが、世界が安定的な成長になったことで最近は話題にも上がりません。個人的にはこの金融商品をよほど自信のあるときに購入をしたいと思いますが、残念ながら確実につぶれる企業があるとは今、現在、到底思えません。
最近のつぶれそうな企業というのは、個人的な考えではビットコイン関連企業だと考えています。世界的な大手のビットコイン取引所というものがありませんので、CDSが発売されるということはないとおもいます。
ただし、ブロックチェーンとビットコインの区別がつかない程度の知識の方はこういった意見は参考にしないほうがいいと思います。ともかく、昨今のハイテク、仮想通貨関連に関しては今後、業界の統廃合が進むでしょうから要注意です。
本音をはっきりいえば、ビットコインの取引ももう終焉だろうな、と考えています。誰が、どうみてもビットコイン、それに関する仮想通貨など終わっていると思うのですけどね。日本国債に関しては、S&Pがレーティングを引き上げました。
この意図は日本の成長が年率2パーセントを超えての説明になっていますが、はてさて、どうなのでしょう。寄与は外国人訪問客の多さ、ということらしいです。先日、出張の帰りに、箱根に行ってきましたが、ウィークデイなのに大混雑です。しかも日本人よりも外国人が相当に多い。
チャイナ系ではなく欧米系のほうが圧倒的に多いのです。ウィークデイの箱根がこんなに混雑をしているとはとてもではないですが、思いませんでした。しかし、那須に住んでいるとよくわかるのですが、観光事業メインというのはどうも不安定なものです。客が来なければそれでおしまいなのです。
しかも外国人でリッチな人は少なく、ロマンスカーではなく、小田急の各駅で帰る、よくわからん、という状態です。旅行に出ても財布のひもを緩めない外国人は来ないよりましでしょうが、当てにするものではないな、と感じました。
日本国債に関しては、要するにエリートの堕落がひどすぎると思います。文書を書き換えてのうのうと生活ができる、という一言に尽きます。自分たちの生活の根源である文章を書き換え、隠す、アホらしくて話になりません。
役人は文書で生活をしているのですから、問答無用でクビなのが当たり前の話です。監獄行きも覚悟しなければいけないはずなのに・・・。どうせ、ウヤムヤに終わらせるのでしょう。それが一般の人に波及する、その悪影響をまったく考えていません。
日本のモラルの低下は目を覆いたくなるばかりです。その国に明るい未来展望を描け、といっても無理な相談です。だから、ほかの人はどうであれ、投資家は日常生活に於いては、モラルを実行するべきだと思います。
それがあなたの目標を叶えることになると思います。モラルの低い人なんか線香花火のようなものです。一瞬だけしか輝かない、という意味です。
来週は小売売上
トランプが何を言おうとも、経済にはあまり関係がない、というのが私の個人的な意見になります。なぜなら、トランプが何かをやってアメリカ経済が好調になったのか、それとも安定したのか、という結論からすれば、誰がやっても株価は新値を更新したし、ドルは安いままだったでしょう。
今年からその政策がようやく反映をされてきています。たとえば、税制改革からの債券安、金利上昇などはトランプの功績になります。しかし、年末から小売売上が落ち込んでいることは、トランプは望んだことなのか、ということです。望むはずもない、ということです。
この売り上げが回復するか、続落するかによって、株価やドルの方向性が決まると考えています。そのほかの指標を見ると、たぶん、回復をすると思っています。しかし、月末に1-3月のGDPが控えていますので、安定するか、どうか、よくわかりません。
シリア攻撃をした去年も1-3月のGDPが悪いと確定したときから始まったのです。経済が悪いときには悪いなりの対応、それがトランプであり、トランプが外圧を強めるときは、経済が悪いときです。
そして日米首脳会談で、いっぱいの国債を買う約束を条件に日本にとって有利な貿易条件を出すのでしょう。そうなると、連休前後に、大量国債購入のために円安に行くというシナリオなのでしょう。
安倍がそれほど焦っていないのには大量に国債を買うという約束をもとに、貿易条件の緩和に成功して支持率回復を狙うというシナリオなのでしょうね。
(この記事を書いた人:角野 實)