ランダムウォークという理論をFXやマーケットをやっている方であれば聞いたことがあると思います。なんだか、よく、知っているようなふりをしている連中がランダムウォークを崇拝するみたいな話をしていますが、ランダム性というのを本当に理解しているのか?と、思っていまします。
そもそも、効率的市場仮説とランダム理論は相反するものだと私は考えているのです。このランダム性というのは、要するに市場の先行きはわからない、というものであって、だったら相場なんか、やんなよ、という帰結になるわけで、なんか言っていることが矛盾しているのです。
個人的にみれば、このランダム性と効率的市場仮説をミックスしたのがマーケットであって、私がいつもやるような平均線を使ってその動きを単純化しすぎるのもよくはない、というのは承知してほしいと思います。
ドル円は底値立ち上がりなのか?
週末に発見したのは、このアイディアであって、ともかく、だいぶ前にはマーケットには行ってはいけない値段というものが存在し、私が定めた地点よりはたいてい、上値を追う、下値を追うということはない地点が存在するものです。
では、週末にドル円日足が陽線のピンコ立ち罫線、なんとも下品な表現になるのですが、この線は通常、底値立ち上がりの足であって、自動的に上がっても、下がっても買いになる足というのが通説になります。
こんなものは、経験則で誰でも知っていることになりますが、たぶん、初心者にはこの見極めができない。なぜなら、初心者というのは、このピンコ立ち陽線がどのくらいの幅になるとピンコ立ちになるのかわからない、からです。
だから、このピンコ立ち陽線の定義を教えなさい、と必ず言ってくるものです。玄人のみなさんも経験則では知っているけど、じゃ、実際、何円幅上昇するとピンコ立ちになるのか、と言われれば答えに窮してしまうのが100パーセントなのであろう、と思います。
自信をもっていえるのは、こんなことを研究しているトレーダーなぞ存在しないと思うし、世界の誰一人として、と考えているのです。結論からいえば、この週末の陽線はピンコ立ちじゃない。
つまり、戻り売りが変化をして、押し目買いになったんじゃない、単なる戻りでしょ、というのが私の結論であります。たぶん、円高に向かうであろうと思います。
しつこいユーロ
何度もいいますが、自分の仮説を証明するためには、その反証や証拠を固めなければいけないのであって、その証拠はどこにある、あるいはその反証はどこにあるのか、と考えなければいけないのです。この場合、証拠を探すのではなく、反証を探すのが一番リスクのない方法になります。
なぜなら、間違っていることは間違っているのですから、その事実は変わらないということになります。この場合は円安に行くという理屈を探しだすのであって、円安というのは「日本>アメリカ」によって成り立つというのは何度も話している通りです。
日本の景気が良い、という証拠は、私の目からみればファンダメンタルズは1995年から変わっていない、というのは特別レポートでも説明をしたと思います。
直近ではアメリカと日本の経済格差は長い目でみれば、「アメリカ>日本」であることは明らかですが、GDPの1-3月期では、その差は縮小している可能性は非常に高いことになります。
アメリカは冬場で、日本の位置というのはほかのG7と比べれば冬場のGDPの影響が少ないと言えますので世界各国からこの時期は流れやすいということになります。
そのほかはイタリアがありますけど、イタリーの失業率をみて投資を決める人も少ないでしょうし、スペインのゴタゴタは続くと思いますから、日本には投資が促進されやすい環境にこの時期はなります。
反証に関しては、うまくつかめませんが、証拠は、ユーロドルが全くドル高にならずにドル安のままです。つまり、ドル安はまだ、継続をしているのですから、普通に考えれば、円高でしょ、という可能性のほうが高いということになります。証拠や反証は少ないですが、私の結論は円高になります。
本日はISMサービス業
結論からいえば、雇用統計は良かったけど、ISMの非製造業はいつも通り悪いとは思います。
つまり、アメリカ時間の株価はよくみておかないとダメですよ、ということです。きょうも書きたいことが書けませんね。
(この記事を書いた人:角野 實)