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ユーロドルは目先の頭

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きのうの朝10時くらいにユーロドルが急騰をしました。私は、この急騰に対して、理論値でこの高値が1.2317となるのに対して、高値は1.2323となり、ま、目先は頭を打ったと考えたのです。

ユーロドルが頭を打つと・・・

ここが理解できない方が読者の方には多いと思いますので、もう一度解説をしますと、ユーロドルは去年からユーロ高、ドル安だったのですが、ユーロドルが目先の頭となるとユーロ高ドル安がユーロ安ドル高に転換をするのです。

一方のドル円も年初から円高ドル安が進行をしているのですから、やはりユーロドルと同様、ドル安になります。このユーロドルがドル安からドル高になると、ドル円も年初からずっとドル安だったのがドル高に転換する可能性があるのです。
しかし、きのうは、株が急落をすればリスク回避の円高になる可能性があったのですが、株はアメリカ株がダウを中心に新値を更新したので、ドル安の要因、円高の要因が雲散霧消をしたので、本日は111円に乗ったのです。何度も解説をしているように、このようなドル円の動きというのはユーロや人民元の対ドルレートによって左右をされているとは解説の通りになります。
では、ユーロドルの側面において、ドル円の動向を考えていきましょう。まず、ユーロの経済指標は、きのうの消費者物価指数の改定値は予想と変わらずの1.4と、ドイツの企業物価だけが悪い状態なだけであって、全般にユーロ経済はまだ、好調と言えると思います。
しかし、ユーロ高というのはおそらく、その経済圏の停滞を引き起こすことは間違いだろうと思いますので、いつその場面が来るのかは警戒が必要だ、ということです。
つまり、ユーロ経済は好調だけど、将来に対しての不安はある、ということになりますので、上にも下にもユーロドルの方向性は可能性があるのです。
テクニカル面でみると、ユーロドルがきのうの10時くらいに頭を打ったと仮定すると、形は目先の天井の形ではなく、大天井の可能性のある形なのですが、そこからの下落幅があまりにも小さい、ということがあげられますので、なんともいえない。
ただ、ここ2か月ばかりの動きと類似をしているので、単なる押し目であろうというのが現状の判断になります。ただし、今回の押し目は、今までと違いますよ、とだけ記しておきます。
参考までに、きのう、ECBのコンスタンシオ副総裁がユーロ高警戒発言をしています。ユーロドルは押し目にしろ、頭にしろ、しばらくは、2-3日で終わってしまう可能性がありますが、ユーロ安、ドル高の可能性がありますよ、ということになります。
ドル円においては、ドル安からドル高に転換をしたのですからユーロの動きを見ながら対処をすればいい、ということになります。本日は中国の経済指標の発表になりますので、人民元からの解説は気が向いたら解説をします。

ユーロドル相場を考えるときに外せないこと

個人的には、年初からのドル安というのは結局、トランプ減税によって、財政赤字が拡大することによって、引き起こされたドル安なのだ、ということを感じます。

結局、ドルの高い、安いはアメリカの財政赤字の拡大、縮小に左右されるのか、と思います。おととしのトランプラリーに関しては、トランプ大統領のインフラ投資から、アメリカ国債の金利上昇から円安になりましたが、今回はドル安に反応をしたのです。
今回も、前回のトランプラリー同様、金利に反応をすると思いましたが、ドル安で反応、という結末は反省をしなければなりません。要は、ユーロドルを分析する場合、アメリカの経済状態の分析もマストであり、この現状を把握しなければなりません。
年初からの発表をみると、それほど大きく悪い数字というのは散見できず、株価も下がる要因がないかもしれない、と思います。
ただ、このままの景気拡大が続くとは思えなく、やはり2月か4月以降なのかと思います。昨日発表された、指標の解説は時間のあるときにします。悪い結果はなく、良いものか、ないしは横ばいというような結果です。

ドル円について

ドル円については、年初に申し上げたように2月は円安方向に向かうはず、その値幅は113-115円程度ではないか、という話をしました。年初の高値は超えると考えていますが、今では、ここに条件がついて、株価次第ということです。

何度も言うように、日本株は完全にバブル状態で、実態が伴っていません。きのうの機械受注というのがサプライズでみなさん驚いていますが、過去30年くらいでみたら、おそらく大した数字ではないと思います。
まだ、分析をしていませんのでわかりませんが。政府が設備投資減税や日銀の設備投資ETF政策で、設備投資を促しているのにも関わらず、このテイタラクで株価に期待する向きが多いと思います。
しかし、バブルなのでマーケットについていくほかないな、とは思います。本日は前述したように中国の経済指標次第になります。先ほど、トランプが中国に対して知的財産侵害に対して強い制裁を発動するといっていますので、たぶん、かなり数字がいいのでしょう。
(この記事を書いた人:角野 實
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