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なんだか、この年末にむけて掉尾の一振期待が膨らんできているようです。個人的にはどうでもいいのですが、この、とうびの「いっしん」と読むところにひどく抵抗があります。
一振をなぜ、いっしんと呼ぶのだろうと不思議に思います。きちんとした、場立ちであるなら「ひとふり」と読むのが普通なのに、いっしんと読むのはもう手ぶりの時代など忘れてしまったのであろう、と。
みなさんは小さいころに東京証券取引所の絶叫のような、怒声をテレビ画面でみたことがあると思いますが、そこでは場立ちと呼ばれる人がおり、いろいろな人が指文字で会話をしていたことを覚えている人もいらっしゃるでしょう。現在、残っている、魚市場のセリみたいなものです。
その喧噪の中をひとふりで、そのセリを終わらせる方法があり、この場合は売り端を上げるのですが、マーケットに出ている売り物、全部、買ったーという手振りがひとふりなのです。
要するに、売り物全部、まとめて買ったー、とやりたいときは、手振りで野球の下手投げのように手を振りながら「買ったー」と絶叫するのです。そこでセリは全部終了になるのです。
その場立ちが全部、売り物を買い占めるということから、格好いいですから、掉尾のひとふりと言われるのです。マーケットにある買い物を全部、売ってしまうときは、上手投げのように手を振りかざし、売ったーと絶叫すると、セリが終了するのです。
何れもひとふりでセリが終了しますので、正確にはいっしんなんて呼ばずにひとふりなのです。意味も理解していないのに、知ったかぶるなよ、とは思います。難しいことを言えば、プロらしくみると思ったら大間違いです。
アメリカ二年物国債入札
グラフのように、金利は徐々に上昇をし始め、昨日行われた入札では過去最高の1.875パーセントの金利がつきました。
金利の上昇というのは、物価を押し上げ、その結果、お給料を押し上げます。その反面、借金をしている人にとっては、その金利の上昇になるのですから、その金利上昇の前に返済を済まそうとします。
つまりアメリカドル建てで借金をしている国は、ドル金利が上昇すれば、その返済を急ぐことになり、レパトリがより一層進行します。そのうえにアメリカ企業はレパトリ減税になるのですから、より一層、アメリカにドルが集中することになります。
つまり、これはドル高を意味しますが、必要以上にヨーロッパの景気がいいと喧伝をしてユーロ高を引き起こそうとするのがトランプ政権の狙いです。
つまり、ドル安によってアメリカの景気をより一層拡大させようというのがトランプの狙いです。ただ、何度も言うように、FRBが利上げを行うたびに、ドル円相場は円高になっているわけですから、今回の減税法案によって、財政赤字が増えるのですから、金利は上昇する、ということになります。
だから円高だ、と言っているのですが、まだ、円安と騒ぐ連中が非常に多い。金利が上昇すれば、企業は設備投資を控えるのは当然の話で、だから景気先行関連指数がさえない展開になっているのに、なんだかな、という人が非常に多いのはなぜなのでしょうね。
金利の上昇幅と、ドル安の進行が同じペースであれば、減税効果などはなくなります。しかも、その長期金利をメインに金利が上昇するのですから、年を追うたびに減税効果がなくなるのに、何を訳知り顔にアメリカは絶好調とか平気で言えるのか、と思うのです。
今、わかっていることは、法人税減税は、金利上昇とリンクしており、それでFRBの利上げと一緒で円高になることは、たぶん、確実でしょう。
ついでにオバマケアの改革をすると、保険会社がやっていけなくなるから、ウォールストリート改革もやらなきゃいけない、ということです。非常にわかりやすい大統領なのですが、嫌いばかりが先行して、きちんと見ようとしない人がなんと多いことでしょうか。
（この記事を書いた人：角野 實）
