世界的に「貧富の差」が広がりつつあります。この格差は現在の金融システムが温存されるうちは間違いなく拡大をしていきます。以前に、この貧富の格差や税金での再配分の問題は今後、世界的な問題になっていく、と記しましたが、間違いなくそうなる、とほぼ確信をしています。
今後、世界の銀行というものが大量に淘汰されていき、そしてその銀行の存在をどうやって解消していくか、という問題に直面をしてくると思います。日本は全然、ダメであって、逆に政府筆頭に銀行の保護に動いていますのでどうしようもない、と思います。
今後、有望な国というのは金融システム改革を行った国であり、日本やアメリカは間違いなく後進国になるであろうと思います。先ずはFXのことを置いておき、資産形成についての話をしていきたいと思います。
資産形成での注意点
間違いなく言えることは、今後、貧富の差は拡大がますます拡大し、そしてその解消は「現状の金融システムを解消するほかに、その解消方法はない」ということになります。
では、個人レベルでできることは何か?といえば、非常にかんたんな話で「借金をするな」ということです。現状で、住宅ローンなどどうしようもない借金を抱えている方、できるだけその債務の圧縮をするべきです。
自動車などのローンもできるだけ早く圧縮するべきです。ただ、カードローンなどの無担保ローンなどは、もう絶対に辞めるべきであって、どんなに苦しくてもそんな貸付は利用するな、ということです。
なぜ、こんな当たり前のことを言うかといえば、この定義が証明されたからです。もう、借金をもっている人間というのはもう将来は社会の最下層に沈むことが統計で完全に証明されているからです。借金は死んでもしてはいけません。FXをやるために借金なんてもってのほか、です。
この話は、また日々のFXコラムで折に触れて書いていきます。現在の通貨制度、つまり特に銀行システムは近い将来、無くなっていくことになるだろう、ということは確信をしています。
銀行というのは現在の貨幣制度を支える根幹であり、みなさんのやっているFXはその銀行システムの一部ですので、たぶん将来は無くなると思います。
経験上では20年くらいかかると思いますが、この時代変遷の速さから考えると、どれだけ早くなるかはわかりません。つまり、FXでの代替手段での資産形成を考えなければならないと思います。
FXについて
さて、ここからは通常のFXの話になります。
さて、今までの危機要件というのは、
① 北朝鮮リスク
② アメリカ債務上限問題
③ ハリケーン
この3つが重しとなって、先週まで円高が進行をしたと思いますが、この①-③のリスクが解消をしたのでマーケットは楽観モードです。
一方で長期的な見通しというのは、
① 「アメリカ3.0>日本2.5」の見通しは変わらない
② 北朝鮮の安保理決議、これは現状、マーケットはリスク排除要因と判断をしていますが、あの内容は実質の宣戦布告ということはきのう述べた通りです。
③ 世界的な景気後退懸念
④ 今年のサミットでは、トランプのおかげで何も決定できなかった。秋からの国際協調は全く期待できない現状は同じ。つまり各国の協調で予算が配分されない中、秋から株買い、マーケット買いの春売りはおそらく今年は履行されない、ということ。
⑤ 貧富の拡大は、貧困層が先進国に居住をしていても、生活ができないレベルに達する可能性がある。それは世界景気後退の最大のリスク要因である。
⑤に関しては言いすぎの側面がありますが、近い将来、必ず起こることだとは思います。
日本のカードローン残高の増大などに金融庁は警告を発していますが、いくら政府が警告を出しても、こういう類の人間というのはあらゆる手段を行使して、借金をしようとすると思いますので、不可避な状況になると思います。つまり一度、借金をするとなかなかその連鎖から抜け出すことはできません。
アメリカも同様で、自動車、住宅ローンの増大はリスク要因です。現状は賃金が上昇をしていますのでそれほど大きな問題にはなりませんが、ただ、ローンの増大と、住宅価格上昇の比率の問題になります。
この対比をみてわかると思いますが、楽観要因というのは③のハリケーンを除き、全然楽観できるような状況ではない、ということになります。
いつものことですが、たとえば「リーマンショック」前などは、経済状況は最悪なのに、マーケットは過度な楽観を続け上昇をし続けたということを忘れてはいけません。
つまり、マーケットがグチャグチャになる前に必ず、その過度な楽観視を受けて、上昇をするということになります。現在の円安にその可能性があるかはわかりませんが、大きく下げる前には過度な楽観があるのは事実になります。
今夜の生産者物価指数
あまり分析をしていませんのでわかりませんが、前年同月比で2.5
プラスという数字は「消費者物価指数」の先月が2.5であったことから予想値としては相当低いということになります。
プラスという数字は「消費者物価指数」の先月が2.5であったことから予想値としては相当低いということになります。
ただ、この数字さえも達成できない数字が発表されたら、リスク要因になると思います。しかし、これ以上の数字が出た場合はさらなる楽観になるとは思います。
テクニカル的には今夜の生産者物価指数は、目先の節目となります。個人的には、もっと楽観をして、高いところで売らせてくれ、とは思います。
参考までに、現在の私のドル円ポジションは買っています。たぶん、生産者物価指数でお試し売りはすると思いますが、ダメであればその倍買うでしょう。でも、本気買いではなく、売るために買うのです。笑。
メドの計算は107.35くらいの安値プラス、3パーセントと思っておけばいいのではないのでしょうか?
(この記事を書いた人:角野 實)