「フランス大統領選挙」、「韓国大統領選挙」が確定してリスク選好の相場とさんざん、煽っていたマスコミや評論家の風見鶏具合にも呆れるものです。
今回は、フランス、韓国大統領選挙に関してのこと、そしてこの結果からマーケットはどのように動いているかの話をしてまいりたいと思います。
フランス、韓国大統領選挙の結果に関して一言
フランスも韓国も無難な結果に帰結をしました。ただ、フランスに関しては報道でも極右が3割も得票を得たことがこの社会の変わったことの意味に関しては要注意です。
とりあえず、日本においては小池東京都知事、アメリカではトランプ大統領というように現状に文句ばかりを言って、何もできない、昔の日本の民主党みたいな政権である、ということになります。
この両者の共通項というのは、現状に文句ばかりを言う、そしてそれに対して何も具体案が提示できないということ、具体的には魚市場の築地や豊洲問題なんて、もうどうしようもないのに、まだ決断できません。
海の向こうでは政権が成立して4カ月も経過しているのに、減税もインフラ投資もできない、ということです。この両者に共通することは、現状の政権に不満をもち、そしてそれに新しい風を吹き込もうとしているけど悉く失敗に終わっていることです。
この問題の根幹は、所得の再配分にしかありません。つまり、世界的に景気がよくなっているのに、自分たちの所得は上昇をしない、という不満層の支持を取り付けたのがフランスのルペン、アメリカのトランプ、東京の小池になると思います。
かんたんにいえば貧富の差なのですが、自分で使い切れないほどのお金をもった大富豪が富を一人占めしていることからきていることです。
つまり、経済の成長分の富は大金持ちにしか還元されず、それが社会の格差につながっているということです。つまり、この3者は、この問題を解決するためには、最終的には自分で自分のクビを占める政策を実行しなければいけない、ということに未だに気づいていないことが非常に笑えます。
特にトランプさんは自分で自分のことをお金もちと言っているのですからね。フランスは無難な結果になりましたが、今後の政権運営がうまくいくわけがありませんし、トランプさんのように破天荒なところも、常識人過ぎるので決断もできませんので、何も結果が残らないでしょう。
韓国に至っては、もう、コメディーのような状況で、北朝鮮リスクが高まっている状況で、反米、反日の政権が樹立しました。それで困ったら、助けて、というのです。経済的にも軍事的にももうひっ迫しているのに、なんて、アホな選択をしたのか、としか思えません。
日本に対しても日韓合意の見直しを迫っているらしいのですが、韓国の都合で約束を勝手に破棄して、再合意する目論見なのでしょうが、自分たちのわがままで破棄して今の合意以上のモノなど求めることができるのでしょうか?
正直、頭が悪すぎると思います。もう好きにすれば、としかいいようがありません。それでも日本は謝罪しなければなりませんから頭を下げるでしょうが、こういう友達は誰でも切り捨てられる、ということは韓国の人は思わないのか不思議でたまりません。それで経済危機に陥ると日本に助けて、というのは勘弁願いたいものです。
つまり、この選挙結果は蜃気楼!
この大統領選挙の結果は無難、無難とみなさん、言いますが、どうみても楽観できるようなものではありません。フランスはたぶん、何もできなくなるでしょうし、韓国に至っては、もう、何も言いますまい、ということです。
この結果というのは「リスクの拡大」ということです。まだ、発足して間もないこともあって不透明なこともありますが、真っ先に韓国は、見捨てられる可能性が高いと思います。
THAADの設置費用の費用負担をアメリカに求められても、そんなことはできない、の一点張り、普通は斟酌して回答をすると思いますが、できない、なんて、なんておかしな回答をするのか、と不思議に思います。誰でも怒ってしまいますよ。
トランプラリーが始まった去年の11月、なぜ、あの上昇が起こったのかは今でも理解不能ですが、「アノマリー」と考えると合点がいきます。
サミットで決まった、その年の政策方針を各国に持ち帰り、そしてそれが国会を通過するのは秋以降です。だから、秋に株を買って春に売るという「アノマリー」ができると思うのです。
去年の場合は伊勢志摩サミットで、各国は世界経済の不透明さを受けて、各国で財政出動がされたわけですからあのくらいの上昇は当然の話になります。
それで年明けから春にかけて高値を出して、5月には株を売って寝てください、ということです。つまり、フランスや韓国で大統領選挙がなくても、円高になっただろうと、ということになります。
今後の日程
18日に日本の「GDP速報値」が発表されます。この数字はほぼ、アメリカ<日本になりますから円安になることはほぼ確定的でしょう。ですから戻りに警戒ということになります。しかし、4月以降のアメリカ経済の数字は好調ですので、戻りもすぐに終わると思います。
その後、サミットになりますが、アメリカが世界の方針に反対していますので、何も前向きな世界合意はできませんでしょう。つまり、今年後半の世界経済は失速というのは誰でもわかる話なのですが、なんで楽観なのでしょうか?本当に不思議です。
(この記事を書いた人:角野 實)