先週は日米の同時の金融政策決定会合がり、マスコミでは日本の「金融政策」の変更があったと過大に報道されていますが、私が大きな変更点はないと考えています。その理由は前述したように今月の変更点というのは従前と何が変わったの?という一点に尽きると思います。
なぜ、日本の報道は間違った報道ばかりをするのかといえば、その目線が経済にいっているからです。
ちょっと経済を知っている人であればこれから日本経済大丈夫?と思うのは必然のことで、それほど現状見通しが暗いのですが、「日本銀行」の考えているのは政府の予算のほうをよほど心配しているのです。
「マイナス金利」なんて結局、「日本銀行」の政府に対する徳政令と一緒です。つまり今回の目標金利というのは、短期的には政府予算を金利なしで供給するのと一緒で長期的には日本政府の予算は心配ないよ、ということになります。
つまり、今回の補正予算大枠20兆円予想から、28兆円に拡大したのは、私は個人的には「マイナス金利」の恩恵だと思っています。
テクニカルは円高
先週は「7:3で円安が6:4で円安になった」であろうということは、述べましたが今週のテクニカル見地からいえば「8:2で円高」でしょう。
そもそも6:4で円安というのは、「ファンダメンタルズ」を含めた値であって、テクニカルオンリーの判断であればとりあえず、きょうは円高方面に張ってその後、考えればいいだけでしょ、ということだと思います。
とにかく、これは経験値になりますが100.15円くらいの安値を出してその戻りが非常に弱い、このことを感じられないという方は経験が浅すぎるというのが本音です。
本来、この100.15円という数字が目先の底であれば、きょうはすでに103円くらいいくというのが、長い経験値のある方はおわかりになると思います。
つまりダメ押しの円高であれば、その値段が出るのは一瞬で、安値を更新したら買い方は一斉に手仕舞い売りか、新規売りを掛けるのですから激烈な安値になるのが一般的なのです。
要するに、あなたの損切りのポイントや両建てのタイミングが安値になってしまうのは結局、恐怖を覚えるような値段で、皆で一斉に手仕舞いするから、ないしはパッチをかけるから安値で売らされるのです。
こういう考え方が内部要因のアプローチになるのですが、経験の長い方が、ローソクの長い、陰線や陽線が出たらとりあえず反対売買を行うというのも理に叶っているのですが、ロジカルには理解をしていませんのでどういうときにはやってはいけないのかを知りませんので、何れ、消える方々なのであろうと思います。
安値で売らされた売り方が今回の場合、たった1円程度しか引かされていませんので、その売り玉は何れいうことを聞くだろうな、と思うのが経験値の問題であって前回の安値の面や、下抜けは売り増しだと思うのです。
安値更新の売り、ないしは高値更新の買いなんて経験が短い方にはできない技とは思います。で、本日のテクニカルの理論値は「98.5円」くらいが下値のメドになります。
ここまで行けば、買い方は諦めるでしょうねこの大体の数字を知っていると、その近辺の数字では売らなくなりますのでかなり安心すると思います。
買わなくても、少なくても手を空けると思います。内部要因分析が主になりましたが、日足に移動平均10を足して見てみれば円高になることは火を見るより明らかではないかと思います。
ファンダメンタルズ面からの考察
本日は「ケースシラー指数」になります。この数字は予想するでもなく悪いと思いますが、売りの背景になります。そして、29日にはGDPの確定値、アメリカが発表されます。
これは若干良くなるように思います。日本は0.7でアメリカが1.2-1.3と考えていくと「GDP」の値からの基準値を考えるとどう考えても円安に行きます。
アメリカは設備投資に不安はありますが、経済は好調、日本もようやく企業物価が反転しているのですから円安方向にいくであろう、と思います。
ですから、私は6:4で円安方向だと思いますが、目先は新値更新もあり得るというのです。
そして忘れてならないのは、恒例の円高行事の月末から4営業日前の明日。この時期には大幅な円高にいかないと思いますが、やはり最近の動きに幻惑されて投資信託を解約する投資家も少なからずいらっしゃると思います。
(この記事を書いた人:角野 實)