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アメリカは今後も世界一の経済圏を維持する

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このお盆休みの間は、ま、ほとんど動かないと思いますが、ただ9月からほぼ確実な世界的な「金融緩和」を考えれば安いとことは拾うという姿勢は大事かと思います。
この背景は「G7」「伊勢志摩サミット」で決まったことが背景になると思います。今回は、私の根本的な考え方を説明していきたいと思います。

基軸通貨はドル

ドルは世界の「基軸通貨」であることは、世界の共通認識で、各国のレートは対ドルレートというのは他のレートが示されなくても、その当事国の対ドルレートというのは必ず表示されていることを考えると、誰がどう考えても「世界はドルを中心に動いている」と考えなければいけません。

ドルは、たとえばドル円ですと、その解というのは以前から説明しているように、「アメリカGDP÷日本GDP」で求めることができます。
参考までに「マイナス金利」というのは、この「GDP」の総額に金利というのは付与されるのですから、単純にアメリカの「GDP」は金利がプラスですから、プラスで変わりませんが、日本は「マイナス金利」なのですから、出る答えは必ずマイナスになるのです。
ここでわかることは「金利差で為替を考えることはそもそも間違い」であって、為替レートにおいては差で正しい答えなどでない、ということになります。
つまり、年初からの「マイナス金利」導入によって、アメリカ金利0.25÷日本マイナス0.25=-1であってアメリカ÷日本で求められるドル円の基準値には常にマイナス1パーセントを乗した数字になるのですから常に円高になって当たり前なのです。
これがアメリカが利上げをし、0.5になった場合マイナス2になるのですから、さらに円高が進行するということになります。
ですから、日本が「金融緩和」を行った場合、年間の成長率が2パーセント以上にならないと円高は止められないということになります。ですから「GDP」は大切なのです。
どちらにしろ、今回は日本のドル円を例にとりましたが、アメリカが世界の経済の中心であることは変わりがありません。
外為の中心はもちろん、ロンドンになりますが、それは金融派生商品、つまり、オプションや先物などの種類が豊富なだけの話であって、為替の動向というのはニューヨーク、ないしはアメリカの金融政策動向によって決まってくるのです。

アメリカは今後も世界一の経済圏を維持

今、2030年ごろに中国がアメリカを抜いて世界一の経済圏になると盛んに言われていますが、私はそれに非常に疑問をもちます。

経済の将来を占う上で絶対に信頼ができるのは人口動態です。国の若さはアメリカが青年期、中国は初老から、もうすでに老人に入ろうとしているのです。
数字を積み重ねていけば、中国がアメリカを抜くのは当然の帰結になりますが、それはそもそも人口が多いだけであって、勢いはアメリカのほうが勝ると思います。
そういうのは個人的見解であって、現状の数字はアメリカの一人勝ち状態です。もちろん、中国を筆頭とした新興国には勢いがありますが、信用がない、に尽きます。
そうなるとドルの一人勝ちになります。円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、オージー、ニュージー、カナダ、トルコ、ランド、全部安くてドルが高くなるのが今後の数年間の見通しになります。

それを地域別に考える

日本の場合はあとで触れますが、ヨーロッパで考えていきましょう。その中心であるユーロは、「デフレ」経済で金融不安やギリシャ問題を抱えています。

その上「マイナス金利」ですから、ドルに資金が流出することは確実です。しかし、周辺諸国で考える場合、一番取引が多いのはポンドになります。
ヨーロッパの最弱通貨と考えると、ユーロ安とその周辺国通貨高と予想するのがかんたんです。
ノルウェーのクローネなどは経済も好調で買われると思います。しかし、そのほかの国はどんぐりの背くらべの状態です。
イギリスも利下げを行うことによって離脱によって、まだ株は好調ですが通貨は戻り売りの状況からは脱することはできません。
スイスはユーロ同様、「デフレ」社会ですけど一般の印象とすればユーロよりはましという認識です。
トルコに至っては、政権転覆計画が出るくらい不安定なのですから論外で、ユーロよりも弱いということは当たり前です。
こうやって考えていくと、バルト三国のような経済好調国に資金が流出したり、アメリカに流出することも当然です。もう行くところがないのに海を飛び越えて、自由主義市場でオセアニアにリーマンや南欧債務危機同様、資金が流れることを考えなくてはいけません。
どの国もドルとの流通が多いのですが「実需」は貿易が絡むので、ドルへの資金流出は当たり前ですが、貿易量の多い、自由市場、つまり中国を筆頭とした共産主義国以外、という意味になりますが、にも資本は流出するのです。
もちろん、金利や経済成長がヨーロッパよりよいということが前提条件になります。
(この記事を書いた人:角野 實
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