「やったるで」相場は、前回、週末の利食いによって終了するであろうという話をしました。今回はその、根拠の話ときのうは「海の日」で休日でしたので今週がスタートします。
その前に
前週末の下げはすさまじいものでした。これは「買い方による利食い」が主な投資行動であることはみなさん、簡単に理解できると思います。
以前にも少し、触れたと思いますが、同じ「売り」でもその種類には2種類の売りがあるという話をしました。その二種類は「新規売り」と「転売」であって、同じ売りであってもその性格は似て非なるものです。プロにとってはこのことを理解していないことは致命症になります。
なぜなら「新規売り」というのは取組増を意味して、転売というのは取組減を示すからです。
新規売りは何れ買い戻されるという証拠金取引の宿命があるからです。つまり、新規の売りでも買いでも必ず反対売買によって転売、買戻しがあるから相場への何れかの影響力を保持しているのです。
反対に今回の場合は買いの利食いになるのですから転売です。この転売や買戻というのは相場から離脱するという意味になります。つまり、今後の相場への影響というものはなくなるのです。
週末の相場というのは、完全に「利食い売り」になるわけですから、俗に相場格言で言うように「利食いで終わる相場なし」の格言通りならば、今週の方針は買いになるのです。
なぜなら、今の買い方はおなかいっぱいの状況で、安くなったら再び買う姿勢を鮮明にするからです。
内部要因分析とは
上記の内容を「内部要因分析」といい、いわゆる誰が、買った、売った、簡単にいえば手口分析といいますが、新規売買や転売、買戻しの比率等から相場の分析をすることになります。
よく、この内部要因分析と、テクニカル分析をごっちゃ、ごっちゃにする自称プロという人物がいらっしゃいますが、間違いですので覚えていたほうがいいでしょう。テクニカル分析の本来の姿というのは純粋に、「数字だけの追求」になります。
つまり、数字以外は信用をしない分析手法になりますが、内部要因からの分析は、たとえば手口からの分析だと誰がどういう意図で、新規か落ちかを全部解明するのは事実上不可能になります。ですから、内部要因分析というのは経験値に頼った分析になります。
つまり、経験の浅い人物がそんなことを自分の手にしようと思っても無理な話、というのは私が一番よくわかっています。
ましてや現代のマーケットではこういった内部情報というのは個人情報保護という名目ですべて公開されることが廃止されましたので、もう内部要因のプロというのは誕生しないであろうな、と思います。
本当に内部要因に詳しい人からみれば、あんな少ない、リアルではない情報で何を分析するのだ、と思います。タイムラグが発生する情報などは余計にマーケットを難しくするだけです。
今週の方針
ポンド円1時間足「単純移動平均60」これは、ドル円1時間に60を足して今回、このやったるで相場を見事的中させたのです。その際、ドル円1時間の単純移動平均60が下降を終えてフラットに入ったときに、下がったものは上がるのだから、ここから買いだよと言いました。
今回も同じで、ポンド円のスタートも1時間の60からスタートしています。そして、今、現在、60がフラット状態に入りました。「押し目が入るだろう」と考えるのが通常です。ドル円に関して、私は今回の目標値が最初から「106円台」と考えていました。
それで具体的にいえば、今年の基準値が106.6-107.4と言った訳ですから、少なくても「106.6円」を示現しない限り下落はないだろうな、と思います。
つまり、ポンド円に大きく影響を与えるドル円が上値余地を残しているために「あわてる必要はない」と考えるのが私の現在の考え方になります。
押し目はドル円、ポンド円ともに、月曜の寄り値、ないしは週末の引け値まで、そして、上値は株価が17300円程度まで行く可能性がありますので、その辺まできたら考えたいと思います。
株価の「PKO」は、先週、あれだけ無理して上昇させたわけですから、今週の上昇させないと意味がないわけです。先週はポンド離脱前の水準まで戻りましたが、そこで終わらせたら、国民に株を買ったほうがいいと推奨した意味がありません。
ただ、株は企業物価が前年比で4パーセントもマイナスで業績が上がるわけないでしょ、ということがわかっていない人があまりにも多すぎます。消費者物価もマイナスでどうやって儲けるの?と思いますけどね。
(この記事を書いた人:角野 實)