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基軸通貨「ドル安」の意味がわかりますか?

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私は「上海合意」によって、ドル安になるよ、と3月くらいから言っています。それ以前に円高、ユーロ高になるよ、と去年から言っています。
今回は、みなさんにこのドル安という意味は世間一般でいうドル円相場においてのドル安の意味ではなく、「基軸通貨」のドルが安いという意味で私は使っているのですが、イマイチ理解されていないようです。

これをもう一度、説明しようとした理由

ある媒体でユーロが強いよ、講演会等でもユーロが強いよ、と私は連呼しているのですが、全くその文章やその肉声を聞いた投資家は一様にユーロ円を買いました!と私に報告をしてくるのですが、あなたがたは全く私の言っていることを理解していないのですね、と思うのです。

理解しようとしていないか、自分のわかる部分だけを理解してそれを自分流に解釈して投資をしているだけなのだろうと思います。
私の発想というのは「ドルが弱いというのは全通貨に対して弱い」のであってドル円を指しているわけではありません。
三極の通貨の場合はドル、ユーロ、円ではドルの一人負けですよ、といっているのであってすなわち、秋くらいまではドル安、ユーロ高、円高が続くと思っています。
すなわち、ドルが安いのだからユーロが強いと言っているのにすぎないのに、その説明を聞いたときに、「買うのはユーロドルであってユーロ円ではない」のです。なんでユーロ円を買うのかは私には理解不能なのです。

基軸通貨ドルの意味

経済学というのは、お金を稼ぐという意味の学問であって、個人であれ、企業であれ、国家であろうと、その経済というにはイコールお金を稼ぐ力がいくらあるのかを測る学問なのです。

お金はドル以外にもいろいろありますが、その経済学ではドルを基軸、つまりお金の中心と規定しているのです。押し並べていうと、世界経済であろうと、日本の経済であろうと、あなたの経済であろうと経済学という学問においては、「ドルでどのくらいお金を稼ぐのか」が問題なのです。
マーケットというのは経済学の派生商品なのですからなんでもドルを基準に考えるのが当たり前なのです。すなわち、お金の関わるマーケット、債券、株式、商品相場も全てドルで考えるのが当たり前なのであってドルが強いか、弱いかは世界の大問題になるのです。
たとえ日経平均でも世界の趨勢はドルで考えるのが当たり前なのであって、そういった国際感覚に欠けているのが日本人なのです。
だから、基準としてのドルを考えた場合、上海合意によってドル安が合意された場合、そのほかの通貨は全部高くなるのですから円やユーロが高くなって当たり前ですし、この点について私が言いたいのは上海合意の前から私はドル安になると去年からいっていたこと、だから円安論者をバカにしていたし、「ユーロ壊滅論」を言う輩に至っては言葉は悪いが知識人を気取っているバカと称していました。

ドル円ではなく「円ドル」で考える

ドルが弱くなるということは通貨、つまりお金の価値が下がるのですから、株や商品相場、不動産が上昇して当たり前で、逆に借金である債券は金利が上昇して額面が下がるのが経済学の基本中の基本なのですが、日本人の専門家は円を中心に物事を語りますので話がおかしくなるのです。
円なんて単なるアジアのローカル通貨ということをもっと認識してほしいと思います。世界の主要通貨はドルとユーロなのです。「SDR」にはポンドや人民元もありますが所詮、ローカルはローカルなのです。
マーケットはドルで物事を考え、展開を予想していくのが基本であって円という所詮、ローカル通貨で考えても将来の予測なんて全く当たるわけがないでしょ。
日本人の円予測をドル円で考えるから全く外れっぱなしで、世界の主要な考えは円ドル相場で考えるのが当たり前です。円ドルで考えないから円安論者は未だに円安論を振りかざすのです。そういう投資家やアナリストは何れ消えていきますので安心してください。
「円が分母になるのと、分子になるのでは大きく考え方が変わる」のは小学生でもわかることです。

そうなると新興国通貨は?

ドル安なのだから、新興国が上昇するのは当たり前ですよね。しかし、豪やニュージーなどはアジア経済圏ですから円高、豪安、ニュージー安になるという考え方がわからない人が非常に多い。

豪円やニュージー円など円高とオセアニア安なので、安いのに拍車がかかるのがわからない人が非常に多いのです。オージードルは上方向の推移を予測して当たり前ですが、取引量は豪円、ニュージー円の方が実際のデータがどうなっているかはよくわかりませんが、多くて当たり前ですね。
同じ経済圏ですし、距離も近いですから。だからオージードルが今、弱含みなのです。でも、基本方向は上なのです。マクロという全世界の方向がドル以外の通貨が強いのですから、一方でミクロの地域経済では円高なのですからオセアニア安ですよね。だから安いのです。
クロス円の考え方を全く理解していない人が多いので今回書かせていただきました。それをテクニカルで豪円は安値の可能性が高いなんて書く人も多いと思いますし、それを大々的に宣伝するアホといいたいのです、アホと。こうなるとそろそろ「〇○○子」のメルマガがそろそろ届くのでしょうね。
彼女はたまたま儲かった投資家ということを全く理解していない典型例でまぐれで儲かったのですから、二度とやらないのが賢明なのですがまだ続けているらしいですね。大体、相体力のかい離で何十年も儲けられると本気で思っている時点で、まぐれ、と思わない方がおかしいのです。
(この記事を書いた人:角野 實
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