本日は「日本金融政策決定会合」の発表の日なのですが、ニュースをチェックすると意外と「量的緩和」を期待している人は少ないと感じます。
現在、「WTI」は45ドル前後で2014.10月の値段と比べればまだまだ安いのですが、今年がドル安になることを考えれば更なる上昇も可能なのです。
しかし、当の「日本銀行」にそういった「原油価格」の知識がないと思われますので「量的緩和」拡大の選択肢がないように思います。
次の危機の本震は中国
以前、「次の危機は4-5月にかけて発生するよ」と言明しましたがその本震が私は中国になると踏んでいます。その前に毎度おなじみのギリシャさんこんにちは、いらっしゃいませ、と毎年の黄金週間明けの恒例行事もありますこともお忘れなく。
ギリシャさんようこそ、いらっしゃいませというよりも今回はドイツさんこんには、いらっしゃいませ、ということになる可能性もあるのですが、上記のように原油デリバティブ取引の扱いが多い「ドイツ銀行」が原油価格上昇局面でそれほど大きい損失を出す可能性は少ないとは思いますので、ギリシャ、ドイツのご登場はないと思います。
このギリシャ問題の根幹が「ドイツ銀行」問題にすり替わっていますし、その危機の根幹が原油価格となれば世界的に原油価格を上昇させる可能性もありますね。
原油先物取引は推奨しませんがオプションなどもいいのではないでしょうか?通貨にこだわりたいという方は以前にお話をしましたが、原油価格とユーロドルの相関性はかなり高いのでユーロドルという選択肢は私が以前から推奨している通りになります。
ともかく、中国に関して私自身も、この4-5月危機に関して本命だと思っています。ドル円の基準値も未だに計算をしていなく、この4-5月危機は去年の年末から言明しているのにも関わらず正確な日付も計算をしていません。
単純にいうならば、5月15日ころになるのではないか、とは思っています。
中国の理財商品残高が急増
理財商品というのは中国の独特な呼び名になるのですが、日本語でいえば投資信託、世界的にはファンドといいます。この中国の理財商品の残高が2015年末で前年比50パーセント強増加しているのです。
その予定利廻りが半年で4.3パーセントになっています。中国の「GDP」が今年6.5になる予定なので、こういったファンドは6.5以上の利回りがあれば優秀なファンドになるのですが、この理財商品は年利で、単純に計算して8.6になりスーパーファンドになります。
つまりこのような運用成績が永続的続くわけがない、と思っています。昨年8月に株価が急落したときにその資金は不動産に流れ込んだと考えていましたが、理財商品にも大量に流入しているのです。
この世界的な株価急落症状の中で社債で運用しいているといっても、中国の未熟な社債市場クラッシュにつながる可能性は高いと考えています。
中国の社債市場などに私は興味がないのでどういう仕組みになっているのかわかりませんが、国家の成長以上の利回りを確保しているのであればそれは完全にバブルです。何度もいうようにバブルは、いつか崩壊しますし、その崩壊はいつになるのかはわかりませんのも周知の事実になります。
通常、バブルは半年から1年以内には崩壊しますが、日本の「アベノミクスバブル」が去年4月に物価が崩落をして8月に第一段階の崩落、年明けに第二弾の崩落でまだ落ち切っていないことを考えると、中国のクラッシュも近々になると思います。
(この記事を書いた人:角野 實)