今まで私はあまりテクニカル分析に関してあまり多く述べてきてこなかったのですが、それは考え方が非常に単純すぎて、それを理解するまでには相当な時間がかかるからなのです。
たとえばチャートというのは単なる二次関数であって、二次関数以前に学んだ算数などはグラフを理解するための学習である、なんて私がいえば、こいつ何を言っているのだ?と思われることは必至なので説明するのも面倒なので、その道をあえて避けたというのが本音なのです。
チャートをきちんと理解したいならば高校の数学まではきちんと理解して、その解析方法を学ぶべき、というのが私の持論でもあります。
ただボリンジャーバンド等は標準偏差の概念を使っており、この辺りは大学の統計学を学ばないと理解はできないものもあるのですが、ほとんどのテクニカル指標というのは算数を理解していれば、どういう構造で予測しているのかが全部わかります。
今回は年初から続く下落を一発で解説できるチャートを添付しておきたいと思います。
ドル円日足チャート
下記のドル円の日足は、直近のものまでのチャートになりますが、単に移動平均の30をくっつけただけのものです。
通常、株式などは1カ月の営業日数が22-25営業日になりますので、移動平均線は25を採用する方が多いのですが、私は移動平均線30を使っています。実際、そういう意味さえも知らない投資家さんが多いのには困りものとは思います。
ドル円週足チャート
これは、ドル円の週足、直近までのもの。注目は画面左端の「リーマンショック」の頃です。
移動平均線30を上限にきれいにたたかれているということがよくわかります。
私が使用するMT4では日足がすでに出なくなっていますので、「リーマンショック」の頃の日足30をよく見てみればいいと思います。特にポンド円なんかはきれいに出ています。
このテクニカルのまとめ
非均衡時には移動平均30で私の中で分析するのがセオリーなのです。
逆に「アベノミクス」スタート時の円安も週足でみるときれいに30を支持線に上昇して、そこに近づいたときが買い場になっています。
逆に頭は吹き値で頭を付けており天井持合いの中できれいな三尊天井を形成しており、三尊の右肩で30にタッチをしてから暴落と典型的な酒田やセオリーの型にはまっています。
日足もきれいに30のラインの線の上下を繰り返しており、去年の11月から30の下に入っている状態で下落を続けます。そして今、現在は30を少し上回った状態になります。
つまり、ここでもう一度たたかれるか、それとも週足の30とローソクは異常でもないのですが、まだまだかい離が開く余地は十分にありますので異常ではない、大きく開いているので、かい離幅を修正に動く可能性はあると思います。
そこで「日本銀行」の「金融政策決定会合」の結果次第で大きく戻るか、それともさらに下落するかの選択になるのです。ただ、テクニカルに詳しい人は日足も週足、月足も戻る可能性の方が高いと判断している人も多いと思います。
この判断がつく方は、相当テクニカルには自信をもっていいと思います。でも、テクニカルでは私は円安にいくと思っていますが、いくつか腑に落ちない点がテクニカルや「ファンダメンタルズ」に存在しますのでトータルで円高と考えているのです。
アベノミクスバブル崩壊か?
私が今年は最悪、ドル円は95円までいくということを何度もお話をしていますが、この週足をみればそれも理解できると思います。
なぜなら週足をみるとまだドル円の崩壊を始まったばかりという判断もできると思いませんでしょうか?
反対にそれだけ、ドル円が崩落したらユーロドルはドル安なのですからどうなりますか?
ユーロと円は正直いって比べても日本のほうが圧倒的に悪いのですから、ユーロ高円安になると思いますが、アメリカと日本の比差の方が大きいので、やるのであればドル円になるということになります。
私が「アベノミクス」バブルは崩壊したと何度も言う理由もテクニカルではよくわかったと思います。
「バブル崩壊」というのは事態の予測は予想できるんですが、その結果の値段というのは予測以上になるというのは経験上、私はよく知っています。
理論値では95円になりますが、大抵の場合はそれ以上の結果を招きます。「アベノミクス」の円安スタートが80円とすれば「バブル崩壊」なのですからそれ以上の円高が進行するのは当たり前の話ですよね。ですから私は70円とか75円といっているのです。
いつの話になるのかはわかりませんが、ただ円高の最終目標というのはその辺に設定していることは確かです。
(この記事を書いた人:角野 實)