相場には大きく分けて、「レンジ相場」と「トレンド相場」があります。どのような相場かを見極めることが、利益を積み重ねるコツとなります。
それぞれの相場の特徴と、その時取るべき取引方法についてまとめました。
レンジ相場とは
まずはレンジ相場です。レンジ相場とは、一定の範囲内で上がったり下がったりする相場のことです。
レンジの広さはそれぞれです。参加者が多く相場の「ボラティリティ(流動性)」が高い時であれば広くなりますし、参加者が少なく「ボラティリティ」の低い時であれば、ドル円で言えば1円にも満たない範囲内で動くこともあります。
トレンド相場とは
続いてはトレンド相場です。トレンド相場はどちらか一方向に勢いづいて動く相場のことです。
民主党政権時に80円を割る水準だったドル円相場は、2015年6月に125円にまで達しました。この期間はかなり急速な円安のトレンド相場が続いていたと言えます。
レンジ相場は上限下限付近での対応が大切
それでは、それぞれの場面で向いているトレード方法を考えましょう。レンジ相場で大切なのは、レンジの上限と下限を見極めることです。
それさえ見つけることができれば、トレードはぐっと楽になります。上限に近づいたタイミングで売り、下限に近づいたタイミングで買えばよいのですからね。
ただし、レンジ相場にも欠点はあります。正確に言えば、レンジ相場がいつまでも続くわけではないため、注意が必要なのです。レンジ相場と高をくくってレンジ上限付近で売ったところで、レンジを突き抜けてさらに上に行ってしまうことは、わりとよくあります。
そのような事態を避けるために、ポジションを取ったら確実に逆指値注文を入れておく、レンジで跳ね返ったのを確認してからポジションを取るなど、リスクを避ける取引をしましょう。
トレンド相場での逆張りには要注意!
続いて、トレンド相場で大切にしたいのは、むやみに逆張りしないことです。
「これだけ上がったからそろそろ下がるだろう。」「もう十分に落ちた。後は上がるだけだ。」という考えでトレンドに逆らっても、一度勢いづいた相場というのはなかなか止まらないものです。
先程も触れましたが、下記のようにドル円はわずか数年の間に40円以上円安が進行したのです。
この流れの中で円買いを続けていたとしたら、寒気がしますよね。そして、トレンド相場に乗る方法としては、押し目買い、戻り売りを心がけることでしょう。
たとえ大きなトレンドができている状況であっても、一方向に動き続けるということはありません。
どこかで反転してしまうリスクを常に意識する必要があります。それに、一旦逆行した後にまた元の流れに戻ることを確認してからのほうが、そのトレンドの強さが確かなものとなります。
逆張りしないという点ではどちらも共通!
レンジ相場とトレンド相場についてお話ししましたが、実はどちらも大きな意味では共通しているのです。それは、自分で流れを決め打ちせず、反転なり継続なりを見極めてからポジションを取るべきであるということです。
逆張りが決まる快感はよく理解できます。順張りに比べて多くの利益が取れますし、なにより自分の取引がハマった気持ちよさがありますよね。
ただし、流れに逆らうトレードほど危険なものはありません。短期トレードになればなるほど順張りの利益は小さくなってしまいますが、ローリスク・ローリターンで確実な取引をしたほうが、最終的には良い結果をもたらすはずです。
「FXはギャンブルではなく投資である」ということを、いつも頭の片隅に、いや中心においておきましょう。