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本当の酒田罫線法(酒田五法)の解説

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年明けから「日経」が6営業日連続の下落が戦後初めてとのことだが私の強気の相場観は変わらない。1/11.12から買いになるであろうと、前のコラム(なぜ?ドル円は今週から買いなのか?解説します)では書きました。

今回はこの「酒田罫線法」を使ってたぶん、本日、1/14は買いであろうということを解説したいと思います。その前に「酒田罫線法」の簡単な解説を行いたいと思います。

酒田罫線法というと覚えるのが面倒くさいと思われている方がほとんど!

酒田罫線法というと面倒なチャートの線組を覚えないといけない、と考えている人が多数のようです。

しかし、それは本質を理解しなければいけないと思いこんでいるかそう思うのであって、酒田で一番大事なことは「包み足と孕み足」それにその「翌営業日の寄付き値」をみればいいだけの話なのです。

参考までに、日本生まれのこの罫線法は「包み足を英語ではアウトオブザデイ」「はらみ足をインサイドオブザデイ」と呼びます。つまり、日本発のローソク足に続いて有名な罫線法になっているのです。

包み、孕み足の構成要素

「陽の包み」「陰の孕み」などこういう言葉が素人を酒田から遠ざける要因です。

陽線で包んでいる包み足で、その場合翌日の寄り値が高寄りであれば買い決定になり、陰の孕みというのは陽線に陰線が孕んでいる場合、翌日の寄り値が安寄りした場合は売り決定になります。

このように酒田の構成要素といのは3つからなっており、その3番目の翌営業日の寄り値の概念を自称プロと称する人たちが解説をしないので、全く機能をしないとみな投げ出すのです。

江戸時代に時間の概念などない

もちろん、お寺の鐘つきや月の満ち欠け、太陽の位置等によって時間を把握していたと思いますが、現代社会のように季節が変わっても時間の概念が変わらないというようなことはありません。

つまり、「酒田罫線法には時間の概念がない」ということに気づかなければ、酒田罫線法の習得はままならないということになります。

典型的なのは、三川や小石崩れ

「三川」というと、陰線や陽線が三本並んでいるのを思い浮かべると思いますし、「小石崩れ」というと小さい陰線が無数に転がっているというチャートをみなさんは思い浮かべると思います。

しかし、思い出してください。江戸時代に時間の概念がなく「本間宗久」が在住していたのは山形県と言われています。

つまり、毎日、大阪堂島の米市場にある先物価格を正確に把握することがあの時代に可能でしょうか?少なくても正確な値段は江戸を経由して酒田にもたらされているはずです。

雨や台風の日には、知ることもできない日もあるはずです。つまり、私が金融会社に新社会人に勤め始めた時と同じようにリアルタイムに値段など知る由もありません。

酒田から時間の概念を取っ払ってしまえば、簡単に酒田などは理解できるのです。

たとえば、「三川」という罫線の形がありますが、それを日足として、1日にまとめてしまえば大陽線や大陰線になるはずです。

小石崩れなども一本の線にまとめれば大陰線になります。一本の線で書いてしまえば、大暴落、大暴騰の予兆になるのですね。そう考えれば簡単ですよね。

包みも孕みも考え方は一緒

よく罫線専門家があーだ、こーだと言って結論は売り、だの買いだの言っていますが、私からみるとアホか?と思います。

そんなもの全部一本の線にまとめりゃ一目瞭然でしょ、といつも思うのです。こういうネット時代になって最近はまともに罫線を語る人間は少なくなりました。

その要因は内部要因の情報が取引所から提供をされなくなったことが一番の原因だと思います。

しかし、この酒田の説明を聞いて未だにチンプンカンプンの方もいれば、目からうろこが落ちたという人が半々程度になると思います。わかる人にはこの酒田の解説は読む以上の価値があるはずです。

ドル円日足を酒田で解説をすると

個人的には一連の年初からの下落は本日(1/14)で終了になると思います。

下記はドル円の日足になります。 一番左端は去年8月の人民元切り下げの陰線になります。これを一本の線、つまり大陰線と仮定すると、2015年中は完全に「陰の孕み足」になっていることは理解できますでしょうか?

そして年初、去年の8月の大陰線を抜いたところで酒田では円高決定になります。

こうやってみていくと、およそ5カ月にわたって円高局面ということがよく理解できると思います。またアメリカの利上げによってドル高と騒いでいる連中がいかにアホなことを言っているのかがよくわかると思います。

この一連の孕み足は約5カ月にわたって続いていますので、今から6月頃までは円高になりやすい傾向を示していると私なら判断をします。

もちろん、8月の124円ミドルを抜いてくるとこの孕み足は不完成ということで、どちらにいくかわからないという判断も下します。

ですからテクニカル的には大勢は円高傾向ということを覆すには、何かをブレイクをしないと円安基調と判断しないということになります。

年初からの動きの解説

年初から一気に円高が進行しましたが、この動きは内部要因で解説をすると新規売りからの売りではなく、買い方の損切りの投げからの下落です。

よく大陽線や大陰線を形成すると方向転換する可能性が高いということで短期トレーダーが逆向かいのポジションを取りますが、投げや踏みが大陽線や大陰線を形成するのであって投げ切ったり、踏みきった時点でそこから新規売りや買いをする投資家はそうそういません。

つまり今週に入って陽線を形成したのは、新規買いからの陽線ではなく買戻しの買いによる陽線の形成になります。

年初からこれだけの円高が進んでいるので、戻ったところは売りという風に新規売りの投資家の参戦が続いているからこの2日間は陰線を形成をしているのです。

この直近の陽線二本に関して注視していきましょう。 直近二本の陽線は、その先週の木曜日、金曜日の陰線二本を一本で取っています。つまり一本目の陽線のことになります。

これを陰線二本取りというのですが、陰線二本取りの意味というのは毎日の相場に参加している人数が一定とすると、二日分の新規売りが捕まったことを意味します。

たとえば、去年8月の急落症状のときに一番、投げや新規売りが一番多い地点というのはどこかわかるでしょうか?経験値で答えるなら8月の陰線の一番先っぽに新規売りや投げが集中しているのです。おそらく出来高も一番多いのです。

覚えていただきたいのは、ひげの先というのは出来高が少ないと考えている投資家は多いと思いますが、実はひげの先が一番出来高が多いのです。

このことをよく覚えておき、年初の動きに解説を戻すと先週木曜日の陰線に大きなひげがあります。

この長いひげの一番先が出来高が多いということであれば、今週はそのひげの高値を買った投資家を助けていません。

週末の若干ひげの短い陰線の安値を叩いた投資家も助けていません。この場合どのように考えるかといえば、8月の最安値を叩いた投資家、それと直近の木曜日の高値を買った投資家どちらを助けるか?と考えるのです。

相場というのは苦しむ投資家が多い方向の投資家は助けません。なぜなら、苦しむ投資家が多ければ多いほどあなたが儲かるからです。

つまり、起爆剤として早く踏め、早く踏め、損切りすることを促進するのです。エネルギーとしては、今の相場は安値を叩いた投資家のほうが多いと簡単に想像できるので、今回は木曜日の高値を掴んだ投資家を助ける可能性が確率論としては高いのです。

だから今回、押し目買いということで円高局面の場面にて買うことを推奨するというテクニカル面での説明になります。

確認してから買いたいという向きには、木曜日の高値、ひげをローソクで抜くことを確認してから買えばいいのです。ひげで抜いたのを確認してから買うのは酒田罫線法ではNGです。つまり、乗せというテクニックは今買って、木曜日の高値を抜いてから乗せるという形になります。

今後の展開

大勢円高というのはテクニカルの部分と内部要因の説明がつきます。大勢円高になるというのは高値で投資家が大勢買っていないといけないのです。

つまり今回の円安局面では円安に行くと信じて疑わないカモを大量に発生させることが目的になります。ですから、私は一度円安方向にいくと「ファンダメンタルズ」部分の説明でも言っているのです。
ただし、「日銀」が再び「黒田バズーカ」を発動させたら円安にいく最後の材料が出ますのでこの限りではありません

尤も罫線に詳しい方は当分は、底練りになるだろ、いきなり円安になるわけがない、というのが普通の意見だと思います。

とにかく二番底と底練りに注意して買うのが常道になります。注意していただきたいのは私のこの説明は自分の相場観を正しくさせるために書いたもので、大勢円安方向に行く説明をせよと言われれば簡単に説明ができます。

つまり、この文章は当たるも八卦、当たらぬも八卦という古えから言われるように当たらないケースもありますので注意してくださいね、と言っているのです。投資は自己責任ですのであしからず。

(この記事を書いた人:角野 實
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