GDPとは(Gross Domestic Product)の略で、日本語では「国内総生産」と呼ばれます。
1年間に国内で新しく生み出された生産物やサービスの金額を総計したものがこの数字で、国の経済力を示す目安として用いられるものとなっています。
好調な経済状況の場合にはこの数字の伸びは大きくなり、景気が悪くなるとその伸びは急激に鈍化することとなります。
図:1980年からの各国GDP推移
GDPを支える個人消費
日本のGDP実額は2013年では529.3兆円で実質成長率は2.3%となっています。
このうち6割近くが個人消費によるもので、自動車などの輸出産業よりも国内での個人の消費がGDPを支えていることがわかります。
米国ではすでにGDPの数字の7割以上が個人消費とされており、成熟した先進国はこうした傾向が強まっています。
20世紀には2割の北半球の先進国が世界のGDPの8割を占めていましたが、21世紀は人口に比例した形でGDPは新興国などの大きな数字がもたらされるという予測が国際的な調査機関から発表されている状況で、GDPの分布も大きく変わろうとしているのです。
算定基準を変更したイギリスとイタリア
直近で面白い動きとなっているのは、イギリスとイタリアが自国の成長が鈍化していることに憂慮して2014年9月以降GDPの算定基準を変更し、麻薬や倍種などのアンダーグラウンドマネーも含めて計算することにしたことです。
その結果英国ではほぼ100億ポンドのGDPが増加する見込みで、欧州圏のこうした低成長国は同様の動きをとる可能性がでてきています。