オーバーシュートは、金融相場の世界ではよく使われる言葉ですが、FXの領域においては、為替相場が予想以上に動いてしまいサポートラインやレジスタンスラインを超えてしまうような動きをしてしまうことをいいます。
相場が過剰に行過ぎた状況も同様にこう呼ばれます。もともとのオーバーシュートとは、砲弾が標的を越えてしまうことを言い表した言葉となっています。
「経済指標」などの発表で為替相場が大きく買いあがるような状況となった場合には想像以上に価格が上昇してしまうことがあり、まさにオーバーシュート状態となることが往々にしてあります。
特に「ロンドン市場」「ニューヨーク市場」については一方向に動きはじめるとインターバンクのディーラーも思い切り買いあげたり売り向かったりすることになるため、こうしたオーバーシュート状態が形成されることが多くなります。
特に日ごろから「ボラティリティ」の大きい通貨の場合には大きく動くことが多いのが特徴です。
直近の事例で言いますと、スコットランド独立で揺れるポンドドルなどでは、独立の可能性が高まったという調査結果の報道を受けて月曜の早朝に大きく値を下げ1000PIPS近くオーバーシュート気味に価格を下げるといったことが起きています。
大きく動く通貨ペアの場合はまた補正のための戻りも大きくなるため、十分な注意が必要となります。ポンド円がスコットランド独立騒ぎの決着が見えた段階で年初来高値の180円を超えてしまい、その後大幅に戻したのはオーバーシュートの典型といえる状況です。