投機とは、短期的な将来の市場予測にもとづいて物品やサービス、権利などの価格の変動から利益を確保しようとする取引のことをいいます。
また、それを仕掛けるファンド等の大口投資家を「投機筋」という呼び方もします。金融市場にももちろんこの投機筋と呼ばれる集団がおり、利益機会を常に狙っている状況となっています。その尖兵といえる存在がヘッジファンドであり、既存の市場の流れとは違う方向に大きく舵を切ることによって多額の利益を確保していく動きを模索するのが特徴です。
FXの世界でもこのような投機筋が暗躍しながら利益機会を狙っているのが現実です。その一方でFXの世界で大きな影響力を発揮するのが実需筋の存在です。この実需筋は貿易のニーズに基づいて決済していくものですから、確かに有利な価格での決済を目論むものの、必要な外貨は高くても安くても手に入れなくてはならないのが実情ですから、市場に対してより大きな動きを発揮することになるのです。
しかもいわゆる買い切りダマとして投機筋のような反対売買をしない動きをするため、その影響力は大きく、時として投機筋の動きが失敗に終わることもあるほどの市場形成力をもっています。
したがって実需と投機の方向感が揃った時にはより大きな動きが示現されることもあり、注意が必要となってくるのです。