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アベノミクスとは、第二次安倍政権が打ち出した経済政策のことを差します。
「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の3つによって、デフレから脱出して経済成長させようという政策です。「アベノミクス3本の矢」とも言われておりますね。
ここでは、1つずつその政策の特徴を見ていきたいと思います。
大胆な金融政策
お金を刷る量を増やして、世の中にもっと供給しようというのが大胆な金融政策です。
「モノが売れないのはお金があまり出回ってないから。貴重品だからだ」このように考え、もっと出回るお金の量を増やして、今よりも気軽に使えるようにしようという政策です。
機動的な財政政策
機動的な財政政策は、鉄道や道路などの建設を国が注文して仕事を増やそうという政策です。
「仕事が増えれば働ける人が増える=給料をもらえる人が増える」給料がもらえれば買い物する機会&金額が増える。そして経済も潤う。だから、国がどんどん仕事を発注して、働ける人を増やそうじゃないかというポジティブなスパイラルが狙いです。
民間投資を喚起する成長戦略
企業や外国貿易にある規制を緩くして、もっと自由化しようという戦略です。
例えば、リストラしやすくして企業の負担を減らしたり、薬をネットでも販売できるようにしたり、輸入品の税金を安くして買いやすくしたり、日本からもっとモノを売りやすくするなどなど。
今ある規制を緩くし、モノやサービスが買いやすくすることで、お金の動きを活発化させるのが狙いになります。
このようにアベノミクスとは、日本を経済成長させるための3つの戦略のことを言います。
アベノミクス新3本の矢
アベノミクス新3本の矢は、アベノミクスの三本の矢を置き換える形で提唱された政策です。
第3次安倍政権のもとで打ち出されました。
新3本の矢とは
「希望を生みだす強い経済」
「夢をつむぐ子育て支援」
「安心につながる社会保障」です。
では、新たな3本の矢の内容を1つずつ見ていきましょう。
希望を生みだす強い経済
日本のGDPを600兆円に引き上げることが、「希望を生みだす強い経済」の目標です。
第3次安倍政権として、経済を最優先する方針を定め、日本をより豊かにすることを目指しています。
夢をつむぐ子育て支援
夢をつむぐ子育て支援では、子育て支援を拡充し、希望出生率を1.8まで引き上げることを目標としています。
保育施設を充実させ、待機児童を減らすことなどによって、少子化に歯止めをかける狙いがあります。
子供はいずれ生産年齢人口となることから、「夢をつむぐ子育て支援」が成功すれば、「希望を生みだす強い経済」を作るうえでも貴重な財産となります。
安心につながる社会保障
介護を受ける人が増加していることを踏まえ、介護施設の充実を行うなどして、高齢者が安心して暮らせる社会を目指すのが、安心につながる社会保障です。
また、働く意欲のある高齢者が活躍する場を広げ、「生涯現役社会」を作ることも目指しています。高齢化が進んでいる日本の現状を踏まえた目標です。
目線が変化したが、基本姿勢は同じ
アベノミクスは、当初の3本の矢において、企業収益の向上が一般市民の所得向上につながるといった、トリクルダウン効果に期待していました。
しかし、トリクルダウン効果があまり見られない現状を踏まえ、より国民目線の新3本の矢に置き換えました。ただ、日本の経済成長を促そうという基本的姿勢は変わっていません。