第31代日本銀行総裁。1972年に日本銀行へ入行し、2006年の京都大学教授を経て、2008年に日本銀行の副総裁、そして総裁に指名されました。当時の国会は参議院で野党が多数を占める「ねじれ国会」でした。
政府与党により提示された、いずれも大蔵省(現財務省)OBである武藤敏郎、田波耕治両氏の総裁就任は野党の激しい抵抗を受け失敗に終わります。
そのため、白川氏は3月19日に日本銀行総裁の任期が満了となる福井俊彦氏によって日本銀行総裁職務代行者に任命されました。
その後、内外から中央銀行総裁のポストが空席であるのは好ましくないとの声が上がり、国会の同意を経て白川氏が正式に日本銀行総裁へと就任しました。
「リーマン・ショック」や「欧州債務危機」の最中にアメリカのFRB(連邦準備制度)やECB(欧州中央銀行)などが「マネタリーベース」を大胆に増やした影響により、結果的に日本円が割高になり円高が進行することになりました。
輸出産業が強い影響力を持っている日本ですから、白川氏の政策に不満を持つ者が多かったのではないかと思われます。
一見白川氏の政策は間違っていたようにも見えますが、大胆な政策にはリスクがつきもの。白黒つくのはまだ先になりそうです。