オーストラリア連邦の中央銀行にあたる、オーストラリア準備銀行の略です。2015年7月現在、グレン・スティーブンス氏が総裁を務めます。毎月第一火曜日に金融政策委員会を行い、政策金利を始めとした金融政策全般を決定します。
豪ドルを動かすRBAと中国
多くの場合、為替は各国の金融政策の差によって動きます。となれば、オーストラリアドル(豪ドル)に最も影響を与えているのはRBAの金融政策ということになります。しかし、最近の豪ドル相場において影響力が増大しているのは、中国の経済状況です。
オーストラリアの主要な輸出品目である鉄鉱石や石炭といった資源の主な輸出先は中国です。中国の経済が好調であればそれら資源の輸出が増え、売買価格も上昇します。ただし近年では、中国経済に減速の気配が漂い、それらの価格が下落基調にあります。この状況は、オーストラリア経済に暗い影を落としているのです。
口先介入おかまいなし
もちろん、RBAは中国経済の伸び悩みをただ指を加えて見ていたわけではなく、2011年から段階的に政策金利の引き下げを行っています。しかし、RBAに降りかかる難題は、中国経済の低迷のみではありません。日米欧が大規模な金融緩和政策を取っていることもあり、これらの国と相対的に金利が高く、他の高金利国と比べても安定感があるオーストラリアに資金が流入しやすい状況になっています。要するに、RBAが想定するよりも豪ドルが高い事態事態が生じているのです。
これに業を煮やしたスティーブンス総裁は、「豪ドルは高すぎる。」など露骨な口先介入を度々行っています。その効果や、アメリカの金融緩和政策が終わりを迎えつつあることもあり、豪ドルは一時期と比べて安い水準に落ち着きつつあります。スワップ金利目的で日本でも人気の豪ドルトレードですが、豪ドルが上昇する状況においては、中国経済の動向やスティーブンス氏の発言に注意する必要があるでしょう。