日本の個人投資家を意味する言葉です。同じ意味として、「キモノトレーダー」という言葉を使うこともあります。
誰が名付けたのか
1997年、イギリスの経済紙『エコノミスト』で使われました。日本の個人投資家、という意味で使われたのです。プロではない素人の個人が投資をする、ということで、家庭の主婦の内職というイメージが出ました。
日本によくある苗字として「渡辺」を使いました。それで、「ミセスワタナベ」と命名したのです。この時は、とくにFXに限定したことではありませんでした。投資なら、なんでもよかったのです。
世界的に有名になる
2007年のことです。当時は円安でしたが、経済状況からは、円高へと変更するはずでした。でも、円安が続くのです。円高を阻止している巨大な投資グループが存在するに違いない、と推測されるのでした。
そして、東京市場の午後に、商いが急激に増えるのでした。こうした現象を調査すると、日本の個人投資家が、昼休みに一斉にFXをしていることが分かったのです。ちょうどその頃、主婦が巨額な投資利益を脱税した事件が起きました。
こうしたことで、ミセスワタナベと名付けられる日本の個人投資家が、世界的に脚光を浴びることになったのです。現在では、ミセスワタナベの投資先はFXである、というニュアンスが定着しています。
ミセスワタナベの存在感
FXは巨大な市場です。その全体像は、誰にも分かりません。国が介入しても、その効果は一時的な影響しかない、という大きさです。そういう市場で、ミセスワタナベが存在感を持っているのです。とてつもない存在感である、といえましょう。