文章で書きますと、金(カネ)と金(ゴールド)が紛らわしいので、以下、ゴールドとします。
石油や穀物などなど、すべての取引されるモノには、値段が付きます。そのモノが国際的に取引される場合には、外国為替が使われます。
そして、生産国の経済、消費国の経済の状態で、そのモノの値段は上下します。ゴールドも、同じように、商品として取引されるので、値段が上下して相場が成立つのです。
ゴールドは特殊な商品である
ゴールドは、非常に安定した性質を持つ金属です。また「きれいな色」をしています。当たり前の事ですがここが重要です。こうしたことで、古代から「貨幣」として使われてきました。現在では、各国が独自の貨幣を持ち、国際的な取引には為替が使われています。
ですから、現在では、ゴールドは貨幣ではなく単なる商品なのです。しかし、現在でもま、貨幣としての役割を潜在的に持っています。
ゴールドと世界情勢
例えば、1トロイオンスのゴールドの値段が1200ドルであったとします。これが、1300ドルに値上がりしたら、どういう意味を持っているのでしょうか。
理由その1
多くの人がゴールドを欲しがったので値段が上がったと考えられます。なぜゴールドを欲しがるのか?通貨が不安定で、信用が揺らいでいるからです。単なる紙のお金よりはゴールドの方が安心だと思ったのです。つまりは、世界情勢が不安定である事を示します。
理由その2
ドルの価値が下がったから、多くのドルを出さないと同じ量が買えないと考えられます。つまりは、外国為替市場でドル安になっているのです。
ちなみに、これは、全般的なドル安ということです。円に対してドル安のような、特定の通貨に対するものではないのです。
簡単な例で示しましたが、このように過去・現在ともにゴールドが市場に与える影響は非常に大きい事は間違いありません。