MITとはマサチューセツ工科大学のことになります。
その大学卒業者や教鞭をとっていたもの等、全体をMIT派閥と呼ぶものだと思います。
背景
リーマンショック後の中銀の総裁に圧倒的多数に、MIT卒業者が多数いたことからこの呼び名が跋扈したことが背景にあると思います。
イギリスの中銀総裁、キング氏、アメリカFRB議長バーナンキ氏、その後任候補と言われていたサマーズ氏、ECB総裁ドラギ氏、また、イエレン議長の副議長候補としてフィッシャー氏、フィッシャー氏はイスラエル中銀総裁も歴任、というような錚々たるメンバーが世界の中銀に深く影響したことからMIT派閥という言葉が跳梁跋扈したのかと思います。
MIT派閥の影響
そのトップはおそらくスタンリーフィッシャー氏になると思います。基本的にはフィッシャー氏は左派になりますので、アメリカでは民主党政権時に表舞台に出てくることが多いと思います。その教え子に元アメリカ財務長官のサマーズ氏になります。サマーズ氏は東南アジア通貨危機の陣頭指揮に財務次官としてたった経験があります。
その交友関係にバーナンキ氏がいました。
このように、東南アジア通貨危機やリーマンショック時など世界的な危機に対して威力を発揮しているのがMIT派閥であり、その影響力はアメリカの中銀総裁という立場からみれば世界の景気に影響していると言っても過言ではない。
日本では、こういった派閥という言葉はネガティブなイメージでとらえがちになりますが、この派閥は危機のときに矢面に立つという面々になりますので敬意を表しての言葉になると思います。
MITの根源
アメリカの経済学の父といっても過言ではないサミュエルソンが金融工学の礎を築いたと思います。経済というと、大学の経済学部をイメージしますが、金融工学はランダムウォーク等、物理学者によって多くの発明がされています。
ですから、工科大学に優秀な研究者が多いことは現代経済学にはなんら不思議ではないと思います。