年金積立金管理運用独立行政法人のことをGPIFといいます。
昭和36年に年金福祉事業団が設立され、その後、消えた年金問題等と国家財政のひっ迫により民営化され現在の形になります。年金積立金の管理・運用を主に行う会社になります。
運用方法
年金福祉事業団が過去にグリーンピアや様々な投資が不適切であったことから年金福祉事業団は解散し、現在の形になります。
また、実際に年金を支払っているのに、年金が支払われないというような杜撰な年金管理、いわゆる消えた年金問題でも社会的な問題になりました。
そういった過去の事情を勘案し、その運用の基本方針には常に被保険者の利益のために年金財政上必要な利回りを最低限のリスクで確保することを目標にしています。
具体的には、資産、地域、時間等を分散して長期的に投資するという投資原則があります。ここで重要なことは長期的に投資をしているのであって、今、FX等で流行るデイトレード、スキャルなどの手法は一切やらない、と明記している点になります。この辺で目先、下がるのにGPIFが買うとかいう批判がよく散見されますがそれは、間違いの批判になります。
また、安定運用とリターン追求型の運用に分けて運用をしています。
GPIFの素晴らしさと問題点
まず、昨今問題となったサイバー攻撃による個人情報の漏えい問題があります。この問題はサイバー攻撃にあった当時者側がその意識が甘く、対応のまずさも問題になりました。
今は、年金の運用は史上最高のペースで運用益を上げていますが、過去においては、年金基金が買ってくるとプロのファンドマネージャー等は当然のように逆向かいするのが常識でした。当たりやになったのはつい最近のことになります。
ですから、今は運用が安定をしていますからいいのですが、これが外れ始めると止まらなくなる可能性があります。この年金基金は世界最大の運用金額を保有しています。
過去、世界最大の年金基金はアメリカカリフォルニアのカルパースですがそれを抜いて世界一の規模になります。日本の運用機関の特徴は、生命保険会社の運用を含め、世界が安定的に成長をしているときはいいのですが、減速をするとすぐに元本を減らします。そのときこの新生GPIFがどのような運用をするかが注目になります。