株価維持政策のことをPKOといいます。よく、自衛隊の海外平和維持活動のこともPKOといいますが、これとは全く意味も違いますので違いをよく理解したほうがいいでしょう。
株価維持政策はプライス・キープ・オペレーションの略で、自衛隊はピース・キープ・オペレーションになります。
PKOとは?
PKOの語源の由来は、自衛隊の平和維持活動を文字ったものという説もあります。この語源の信ぴょう性は、わかりません。もともと、1992年の橋本内閣での総合経済対策で年金基金や公的資金を株式に運用することに対しての規制の緩和が行われました。これと自衛隊の海外派遣と、株価維持を一緒にしたものと考えられます。
当時はバブル崩壊とその後の金融危機によって、証券市場が低迷していたこともあり政府による証券市場の活性化策と言ってもよいと思います。
また、橋本内閣はイギリスのサッチャー首相に倣って、金融ビックバン改革を推し進め、今の金融関係の法体系はほとんど、橋本内閣時に整備をされたものです。
このように、PKOの語源がはっきりしていませんので今のGPIFによる株価維持政策もPKOと言われたりもします。
公的資金による株価の買い支えの是非
もし、アメリカで政府の資金による公的資金の買い支えがあった場合はアンフェアといってすぐに頓挫をすると思います。日本で行われる株価維持政策はアメリカ人からみれば奇異なこと、アンフェアなこととしかとらえられません。
なぜなら、アメリカは市場主義の徹底した国になりますので市場のことは市場に任せ、政府が介入をするということなど考えられないからです。市場のことは市場に任せるのが市場先進国、アメリカの考え方になります。
ですから、最近では東芝の粉飾決算などがマスコミをにぎわしておりますが、これがアメリカであれば経営者は即逮捕、服役になります。
こういうところの日本市場がわかりにくいとアメリカ人には不評、ないしは投資を控える温床となっています。