金融緩和とは、政府が国家予算を拡大して国内にお金を流通させて景気を浮揚させることを言います。
それに対して、昨今の先進国は財政に余裕がないのでその国の「中央銀行」に通貨供給量を増やす、つまり、国債を買い取らせる政策のことを「量的金融緩和」といいます。金融政策において、厳密には金融緩和と量的金融緩和は違いますので、注意しておきましょう。
また、量的金融緩和のことを略して「QE」といいます。アメリカの「リーマンショック」後、半年後に行われた「FRB」の政策を「QE」と呼ぶのはこのためです。
金融緩和政策
金融緩和政策の始まりは、アメリカのルーズベルト大統領の時代になりました。彼の右腕は経済学者のケインズといいましたので、ケインズ政策ともいいます。ルーズベルトがやったことは公共工事を増やしてそれを景気浮揚の対策を行うことが基本になります。
今のアメリカのダムや橋梁はそのころに作られたものがほとんどになり、その建て替えが「リーマンショック」後に大きな社会問題となりました。なぜなら「リーマンショック」とアメリカ債務危機問題はリンクしており、当時はその財政が全くなかったからです。
ですので、新しい金融緩和政策「QE」が策定されたのです。なお、ルーズベルトのやった公共投資を増やして、景気浮揚を見込むやり方は「ニューディール政策」とも呼ばれます。
不況のときにはQE、金融緩和
今や全世界的に、不景気ないしは恐慌に陥ったときは政府やその「中央銀行」が積極的に市場にお金を流通させ、景気を浮揚させるのが一般的な対処法になります。
日本では民主党が政府予算拡大を渋ったために、不景気が長引き、また、ギリシャでは、単一通貨ユーロが弊害となり、また、中国では本来なら人民元安に誘導しなければいけないのを逆に高く誘導してリセッションを長引かせています。