固定相場というのは主に為替市場でつかわれることが多いものです。戦後日本は1ドルが360円で固定相場になったのが代表例になります。
貨幣の信用
現在では、貨幣の信用イコール国家の信用になります。今の日本の投資家は円安になることが国是ということを信奉する方が非常に多いです。逆にアメリカの投資家及びアメリカ人はドルが強くないと怒ります。
個人的には、アメリカ人のほうが正しく、日本人は自国の通貨が安くなって喜ぶ変わった人種としかいいようがありません。これは、戦後の日本の発展が円安によって持たされたことがゆるぎない事実であることが日本人の脳裏に焼き付いていることが背景にありますが、はたしてそれが本当に正しいことなのか考えるべきだと思います。そもそも、この固定相場時代には貨幣の信用というのはゴールド、金でした。
つまり、貨幣の信用イコール国家の信用ではなく、その国家の経営危機やデフォルトした場合には必ずゴールドに替えることができるということが貨幣の信用でした。これを別名、金兌換制度といいます。
しかし、現代社会においては「リーマンショック」後にアメリカが債務危機に陥ったように世界の大国といえどもデフォルトを起こす可能性を秘めています。ドルの流通量に対してゴールドの埋蔵量は1/200しかないと言われていますので、とてもではないですが貨幣の信用は保つことができないので、固定相場制度、金兌換制度は崩壊し「変動相場制」、つまり国家の信用が貨幣の価値になるという制度に改変をされているのです。
固定相場のメリット
固定相場によって、通常の国の力よりも日本は安いレートで設定されたことによって日本は異常な成長を遂げることができました。
一方でアメリカはドルがゴールドに替えることができるただ一つの通貨になりますので、世界の富が世界中から集まることによってアメリカは繁栄をすることができました。
このように、世界の成長に大きく格差があることによって実現ができた制度になります。