世界大恐慌とは読んで字のごとく世界的に不景気なことを指します。
通常は、先進国が好景気のときに新興国は不景気、あるいは日本が好景気のときアメリカが不景気というように、好況、不況というのは二律背反の関係になるものですが、それとは関係がなく世界的な不景気になるということが世界大恐慌ということになります。
世界大恐慌の定義
たとえば、IMFの世界成長予測などは世界全体の成長規模が記載をされています。これを指標としてみていくと世界大恐慌のときはその成長が前年よりもマイナスになったときに世界が同時に不景気になったと指摘することができると思います。
さらに大恐慌という場合においては、年で5パーセント以上のマイナスになる場合は大恐慌と言っても過言ではないと思います。
近年での大恐慌の原因
歴史の教科書でもある通り、恐慌での歴史には第一次世界大戦後の世界大恐慌が挙げられると思います。戦後復興で好景気の循環を示したのち、生産過剰、主に農作物の生産過剰からで、穀物価格の下落から恐慌に陥りました。
この不景気というは農作物の生産過剰からもたらされたものですが、近代の国家はどこも工業化社会を実現しており、どの国も生産過剰のリスクを抱えていると思います。
つまり、最近、中国でたびたび問題視される生産の過剰の問題は工業化を果たした国ではどこも抱えている問題になります。日本ではコメの生産過剰が何度も話題になり、その生産調整の失敗から平成のコメ騒動も起こりました。
つまり、工業化、効率化を目指すあまり生産過剰に陥りその在庫調整がうまくいかなくなり、不景気に陥るということになります。
最近の不景気はバブル景気後に起こる?!
記憶に新しいリーマンショックは世界的な大恐慌と言っても過言ではないと思います。
しかし、これはアメリカの住宅ローンの詐欺の問題であり、決して経済の原理原則で起こった問題とも言えないような問題であります。これまでにITバブルの崩壊などに世界的な不景気になりました。
しかし、これを起こしているのは世界の中央銀行ということにもなります。最新の経済学では、ニューディール政策が常識であり、これを行わないと日本のように量的金融緩和を行わない中央銀行が批判の対象になります。
しかし、政府による公共投資や中央銀行による量的金融緩和によってマネーが世の中に流通をしすぎてバブルが発生し、その破裂が大不況というのが最近の傾向になります。
ですから、今は世界的な量的金融緩和が世界経済を落ち着かせることになっていますが、今後、またバブルが起こり、破裂するのは避けられない状態になると思います。