BOEとは、Bank of Englandの略であり、イギリスの中央銀行であるイングランド銀行のことです。
イギリスの首都ロンドンに本店を置いています。イギリスの政策金利の設定や、紙幣の発行などを行っています。日本でいう日本銀行(日銀)にあたる銀行です。
為替レートに影響を与える
イギリスは、EU加盟国ではあるものの、ユーロは導入していません。自国通貨英ポンドの使用を続けています。
したがって、イギリスの政策金利が上下することによって、ポンドがらみの為替レートが上下します。
また、米ドル/英ポンドの外国為替取引が行われることによって、間接的にドルがらみの為替レートに影響することもあります。いずれにせよ、独自通貨を採用している国の中央銀行であるBOEの動きは、為替レートに対して一定の影響力があるといえます。
そのため、BOEの政策金利発表が行われる際には、為替レートの急変に注意が必要です。
先進国通貨でありながら、ドルやユーロよりも変動しやすいとされている英ポンドは、多くのトレーダーがFX取引の対象としています。そのため、FXトレーダーにとってBOEの動きは要チェックだといえます。
長い歴史を誇る
BOEは、長い歴史を誇る銀行です。設立は、今から400年以上前の、1694年にまでさかのぼります。
当時、フランスと戦争中だったイギリスは、戦費を調達するためにBOEを設立しました。
そして、BOEは兌換紙幣を発行することによって金融の基礎を築き、イギリスが産業革命期から成長していく際に活躍しました。他の国では、イギリスにならって中央銀行システムを構築していった国が多くありました。第2次世界大戦後、もともと私設銀行であったBOEは国有化されました。
ただ、国有化される以前と国有化後ではあまり業務内容は変化していません。国有化前にすでに国有企業としての役割を果たしていたといえます。