センチメント調査とは、消費者や企業などの心理に対する調査のことです。「センチメント」が「感情、心理」などという意味を持つ英単語です。
日本のセンチメント調査の代表例は日銀短観
日本にも様々なセンチメント調査がありますが、その中でも代表的なのが、日銀短観です。日銀短観は年4回発表されます。
景気動向などについての企業の心理を数値化したデータです。日銀短観に注目している投資家も多く、予想とのかい離が大きい場合など、内容によっては、株式相場や為替レートなどに大きな影響を与える可能性があります。
日銀短観のほかにも、消費者信頼感指数などさまざまなセンチメント調査があります。
景気の動向よりも遅れて結果が出る
一般的に、消費者や企業の心理が改善するのは、企業の収益が増加したり、個人所得が増加したりする場合です。
したがって、センチメント調査の結果が上向いてくるころには、景気の回復あるいは伸びが実感されていることになります。
そのため、センチメント調査は、景気動向に遅れる形の結果を示す「遅行指数」の1つといえます。センチメント調査は遅行指数である以上、投資の唯一の根拠とするのにはあまり向いていません。
すでに先行指数や一致指数をもとに、投資家が行動済みだと考えられるからです。センチメント調査はむしろ、景気の動向を確認したり、先行・一致指数が消費者の実感とあってきているかどうかを比較したりする際に用いることができます。
相場に対する見方を裏付ける根拠として活用しやすいのがセンチメント調査だといえます。