ウォール街とは、アメリカ合衆国のニューヨーク市マンハッタン島にある、世界的に有名な金融街の1つです。
名前はかつて築かれた壁に由来
ウォール街の「ウォール」とは、英語で「壁」という意味です。17世紀に、オランダ西インド会社が、イギリスなどの敵が海側から攻めてくるのを防ぐために実際に壁を築きました。
このことから、「ウォール街」という名前になりました。現在では壁は存在せず、ニューヨーク証券取引所をはじめとする建物が立ち並んでいます。ニューヨーク証券取引所があることから、「ウォール街」という言葉が、「ニューヨーク証券取引所」を意味している場合もあります。
ロンドンのシティに相当する有名な金融街
金融立国イギリスの首都ロンドン市には、シティ街と呼ばれる金融街があります。ウォール街はシティ街と並ぶ世界に名だたる金融街です。かつては、多くの証券会社や銀行が本社機能をウォール街に置いていました。
というのも、インターネットが普及するまでは、ウォール街にあるニューヨーク証券取引所に注文を出したり、証券取引所の様子を把握したりする際に、距離が近いほうが、作業が楽だったからです。
しかし、現在ではウォール街から離れていても、スピーディーに注文を出すことが可能になりました。そのため、本社機能はウォール街以外の地域へと移転させた金融機関が多くあります。
それでも、一部の金融機関の支店が残されているほか、ニューヨーク証券取引所が存在し続けていることなどから、ウォール街は世界の金融の中心地として認識されています。