地政学的リスクとは、特定地域の政治情勢が不安定化するなどして、株式や為替などの市場が混乱するリスクのことです。
デモなどによるリスクが含まれる
地政学的リスクには、デモなどによる政治の変革などが挙げられます。政治体制が変更になれば、経済政策も大きく変化する可能性があります。経済封鎖が解除され、貿易が急に活発化するなどの大きな変化があれば、株式や為替レートなどにも影響が出やすくなります。
例えば、新興国通貨建ての債券を保有している場合には、政変などによって通貨が大幅安となれば、大きな損失を被る可能性があります。また、デモのニュースなどに対して為替レートが敏感に反応することがあり、FX取引においても地政学的リスクには要注意です。
テロにも要注意
地政学的リスクには、テロの発生も含まれます。大規模なテロが発生すれば、投資家心理の悪化が予想されます。テロが継続的に発生した場合には、投資家心理の悪化に歯止めがかからなくなり、相場が急落する可能性があります。
ISIS(イスラム国)をはじめとする過激派組織の活動を考えれば、先進国であっても大規模なテロに見舞われる可能性があります。そのため、投資家としては、常にテロのリスクにも備えておくことが求められます。
投資先の国が財政破たんするリスクも
投資先の国が財政破たんするリスクも、地政学的リスクに含まれます。新興国の1つであるアルゼンチンでは実際にデフォルト(債務不履行)が発生したことがあります。
そのため、特に新興国に投資を行う際には、地政学的リスクの1つとして財政破たんする可能性についても考慮する必要があります。