金融ビッグバンとは、金融関連の規制を大幅に緩和することです。宇宙における大爆発をビッグバンといい、これと同じくらいインパクトの大きい変化として「金融ビッグバン」という名前が付けられています。
もとはイギリスで行われた
金融ビッグバンは1986年にイギリスで行われました。それまでは規制があふれており、自由な競争がほとんど行われていなかった証券界に革命をもたらしました。
具体的には、証券取引の手数料が自由化されるなどの取り組みが行われました。金融ビッグバンにより、金融・証券業界に活発な競争が生まれました。
イギリスは、アメリカや日本の発展を横目に見ながら「斜陽国家」などと呼ばれて勢いを失っていましたが、金融ビッグバンをきっかけに、金融立国としての地位を築きました。
日本版金融ビッグバン
日本でも、バブル崩壊後に日本版金融ビッグバンが行われました。これに伴って、銀行の窓口でも投資信託が販売できるようになるなど、個人顧客にとっても投資が身近な存在となりました。競争が生まれたことにより、顧客によりよいサービスを提供する意識も高まりました。
また、日本型金融ビッグバンと時を同じくして、インターネットの普及が進みました。そのため、インターネット証券が登場するなどの動きにつながり、個人が手軽に投資を行える時代となりました。
特に、インターネット証券では店舗を全く持たないなどのコスト削減策により、少額しか投資しない顧客を多く抱えることも可能になりました。その結果、富裕層だけではなく、中間層でも投資を行いやすくなりました。