京都議定書は、二酸化炭素を含む温室効果ガスの排出量を削減するために1997年に採択されました。
日本の京都市で締結されたことから「京都議定書」と呼ばれています。
アメリカ合衆国は離脱
二酸化炭素の排出量を世界全体で削減するためには、排出量の多い国の努力が欠かせません。
それにも関わらず、多くの二酸化炭素を輩出しているアメリカ合衆国は、京都議定書を離脱しました。温室効果ガスの削減目標を実質的に放棄したアメリカに対して各国から批判が強まりましたが、離脱しなかった日本も、名目的には6%削減という目標を達成することができませんでした。
この点については、環境問題に積極的に取り組むヨーロッパ諸国から批判の声が上がっています。ただし、排出枠の購入や森林増加による吸収分などを含めると、日本は温室効果ガスの削減に成功したといえます。
新エネルギーの積極活用が温室効果ガス削減に必要
京都議定書の採択後も、温室効果ガス削減の取り組みは続けられています。さまざまな取り組みの積み重ねが温室効果ガスの削減につながりますが、主な取り組みの1つとして、新エネルギーの積極活用が挙げられます。すでにヨーロッパでは風力発電や太陽光発電の割合が高まっている国が多くあります。
いっぽう、日本では当初は太陽光発電などでほかの先進国よりも進んだ取り組みをしていましたが、現在ではヨーロッパ諸国と比べると取り組みがやや遅れています。とはいえ、電力自由化が進めば日本も温室効果ガスの削減をしやすくなり、環境分野において京都議定書が採択された国としての一定の責任を果たせる可能性が高まります。