スコットランドは、イギリスに含まれる地域です。このスコットランドがイギリスから独立しようとする動きがみられます。
石油をバックに独立運動が活発化
イギリスと聞くと金融立国のイメージが強いかもしれません。確かにイギリスはロンドンを中心として金融業が発達している国だといえます。しかし、金融のみならず、北海油田で産出される石油も、イギリス経済を潤しています。
石油については、金融業が発達しているイングランドよりも、スコットランドのほうが大きな恩恵を受けやすい状況です。
独立運動を展開する際には、仮に独立が認められた場合に国家財政をうまく運営できるかどうかを検討する必要がありますが、スコットランドは北海油田の恩恵を受ける形で財政にはある程度の安定化が期待できます。
したがって、イングランドの言いなりになるくらいなら独立したほうがましだ、という考えが生まれ、独立運動につながっているといえます。
独立するとイギリスが不安定化する見込み
イギリスは、イングランド、スコットランド、北アイルランド、ウェールズの4つに区分できます。このうち、首都ロンドンが含まれるイングランドだけが優遇されているとの考えが残りの3地域では持たれています。このうち、北アイルランドは民族問題でイギリスと対立することがあります。
したがって、スコットランドが独立すれば、北アイルランドでの独立運動も活発化する可能性があります。各地域が独立を目指すとなると、イングランド地域のイギリスも不安定化する可能性があります。
そのため、イギリスとしてもスコットランド独立の動きを極力抑えるように努力をしています。