タックスヘブンとは、日本語では「租税回避地」などと呼ばれます。
企業などが税金の支払いをできるだけ減らすために、わざわざ税金の安い国や地域に本拠地を移すことがあります。こうした税金を節約できる地域を「タックスヘブン」といいます。
モナコ、ケイマン諸島やルクセンブルクなど
タックスヘブンとして知られている国は多くあります。「モナコ」「ケイマン諸島」や「ルクセンブルク」などが有名です。
これらの地域や国では、面積が狭く、人口も少ないことから外国企業が低い税率であっても税金を支払ってくれると、国家財政をうまく運営するうえで貴重な税収が確保できます。企業側としても、税金の支払い額を減らすことができれば、新たな設備投資を行ったり、株主に還元したりする資金を確保しやすくなります。
不正な税金逃れは違法
税金の支払い額を抑えることは、企業が利益を最大化するための取り組みとして有意義だといえます。
ただし、法律で認められていない不正な税金逃れを行うことは望ましくありません。当然ながら、法律違反が発覚した際には相応の制裁が企業に課せられることとなります。
また、税金逃れをしていたことが世間に広く知られれば、企業に対するイメージが低下することも考えられます。イメージが悪くなると、商品が売れなくなったり、取引を断られたりする可能性が高まります。
そのため、タックスヘブンを利用するなどして税金を減らす場合も「合法な範囲内であるかどうかをきちんと確認する」ことが求められることになるのです。
また、合法であってもタックスヘブンに本拠地を置く企業に悪いイメージが持たれることもあります。したがって、タックスヘブンの利用の際には、企業ブランドイメージが低下するリスクも検討する必要があるのです。
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