マネーロンダリングは日本語では「資金洗浄」と呼ばれるもので、各国の税制上正式にトラッキングされるものとは違い脱税や裏金、麻薬取引、粉飾決算など非合法な取引のお金の出所をわからなくするために複数の金融機関の口座などを利用して転々と送金を繰り返すことでとうとうどこから出てきたお金なのかの出所を消してしまうというやり方です。
国際的にこうした「マネーロンダリング」を防ぐ条約が結ばれており、それに基づいて各国は国内法によって細かくマネーロンダリングができないような仕組みを導入しています。
FXでもマネーロンダリング関連で注意すべきことがあります
このマネーロンダリングはFX取引でも注意すべきものがあります。
国内の業者を利用して日本円を資金として投入している場合は何の問題もありませんが、国内から海外の業者に資金を送金もしくはカードなどで入金した場合には、もともとのルートで入金した分まではそのルート経由で出金できますが、それを超えたものは通常の外貨送金を利用することになることから、送金コストが非常に大きくなることがあるのです。
このルールの根底にあるのもマネーロンダリングに関する各国のルールに元ずくもので、入金または送金されたルートで当初の入金もしくは送金を超えてしまうと何のお金かがわからなくなるというリスクを解消するためにこのようなルールが適用されています。
たとえば10万円をクレジットカードで入金した場合、同額までの返金は殆どコストがかからずにクレジットカード経由で実現できますが、それを超えた分についてはいわゆる金融機関を使った海外送金や民間のそれ以外の送金方法を選択する必要がでてきてしまうのです。
したがって為替相場で儲けたはずなのに結局国内に利益を戻す段階で海外送金の高いコストがかかってしまうというまったく洒落にならない状況になることもあるので注意が必要となります。
1回に100万円を超える海外からの送金は税務署にも連絡がいく
海外への送金と海外からの送金で言いますと、外から日本には送金されるものは小額はあまり関係ありませんが、一回で100万を超えるものは金融機関からご丁寧なことに税務署にすべて報告が行く形になっていますので、利益が出たときにはしっかり確定申告して説明責任を果たせるようにする必要もでてきてしまいます。
国内のFX業者でもほとんど高額利益獲得者情報は金融当局に流しているそうですから、徴税という視点で考えた場合にはどちらもたいして変わりませんが、海外からの資金の入金に関しては慎重に扱って余分な疑いをかけられないようにすることが重要になってきます。