私は6年前に専業の株式トレーダーになり、約3年前からFX投資も行っている。FXのよいところは、やはり24時間取引が行えることであり、それは株式投資にはないメリット。
FXの取引スタイルとしては、平均1日5回程の取引を繰り返すデイトレーダーだが、並行してスイングトレードも行っている。今回は、そのスイングトレードの手法をご提供しようと思う。
私が好きなテクニカル分析の1つである、「ストキャスティクス」と「移動平均線」を使った方法。
ストキャスティックスはトレンドの転換を教えてくれるツールとして有名である。これはオシレータ系指標すべてに言える話で主に逆張りとして使用される。
では逆に移動平均線などのトレンド系指標の特徴とは何だろうか?それは、「トレンドを見極める」ことである。ここまでは教科書に書かれていて、誰もが知る基礎知識だろう。
今回はそのような教科書的な知識に忠実な、スイングトレードのFX手法をご紹介する。
EMA2クロスFX手法 概要
手法名 | トレンド相場を確実にものにするクロスFX手法 | ||
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開発者 | zensan さん | ||
勝てる? | 勝てる | ||
取引スタイル | スイングトレード | ||
時間足 | 4時間足、日足 | ||
通貨ペア | ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、ユーロ米ドル、ポンド米ドル、豪ドル米ドル | ||
分析手法 | ストキャスティクス、移動平均線 | ||
その他選択項目 | 順張り | ||
取引市場 | 東京市場、欧州市場、NY市場 | ポジション保有時間 | 2週間 |
FX業者 | 月間取引頻度 | 3回 | |
エントリー注文 | 成行 | 決済注文 | 成行、逆指値 |
勝率 | 40% | 損益レシオ | R-5 |
平均利益 | +500pips | 平均損失 | -100pips |
チャート環境とエントリールール
まず、エントリーポイントを紹介する前にチャートの設定から。使用するチャートは日足。
ただ、日足だけだと月の取引回数が平均して1回程しかないので、並行して4時間足でも取引を行えばよい。精度は日足が上。
今回は日足を使って説明していく。通貨ペアはトレンドが出やすい通貨であれば何でも良い。
私の場合は、米ドル円以外の主要通貨でFX取引を行っている。
メタトレーダーのインジケーターを使う。設定は以下の3つ。
・EMA(パラメーターは2)
・EMA(パラメーターは4)
・ストキャスティックス(パラメーターは5.3.3)
エントリールールは簡単。ロングポジションを例に説明していきたいと思う。
1.EMA2がEMA4を上抜けしたところを確認。
2.ストキャスティックスが50レベルを抜けるまでエントリーしない。
非常に簡単なルールで、誰でもすぐに馴染むと思う。
※ユーロ円日足 エントリーイメージ
ロスカットは固定するが、利確は成行で行う
続いてロスカットと決済についても説明していく。
ロスカットはエントリーと同時に、-100pipsにおく。これは通貨ペアのボラティリティに関係なく-100pipsにしている。
前は、レジスタンスやサポートの位置によって変えていたが、長年のデータを積み重ねた結果、ストップが大きくなる傾向にあり、最初から固定をするようにルールを変更した。
決済の設定は、ロスカットと違って固定はしない。決済ポイントは、EMA2とEMA4が逆にクロスしたらが基本ルールとなる。このFX手法は、トレンドが発生しているFX相場で威力を発揮する。
例えば、アベノミクス相場ではかなりの利益を上げる事ができた。2012年12月にユーロ円108.10円で、このFX取引ルールで買ったポジションは、2013年の2月まで2か月間保有し、124.4円付近で決済することができた。
合計で1630pipsの儲け。これは久しぶりのビックトレードになった。
このように、アベノミクスのような、ファンダメンタルズ的な動きも重なれば、クロスを無視して保有しても良い。その辺りの判断には経験が必要になってくるが・・。
明らかな上昇トレンド・下落トレンドというのは、何年に1回やってくるので、そのチャンスを確実にものにしてほしい。
※ユーロ円日足 決済イメージ
FXは勝率は全く重要ではない!
このFX手法は、まず、2本のEMAのクロスでトレンドを分かりやすく認識する。
そして、ストキャスティックスでもトレンドの継続を確認するルールになっている。
勝率がそれほど高くはないが、前述したようにトレンド相場に強いので、いつもトレンドに乗り遅れがちな人にお勧めできるFX手法である。
100pipsのリスクを背負い、1000pips以上の利益をとれると考えれば、FXにおいて勝率は重要でないことが分かっていただけるだろう。