「MACDのゼロラインが~」「一目均衡表の雲が~」など複雑なテクニカル指標を表示させFXトレードを行っていると、一見複雑そうなことをしているように見えて、ある種のプチFX専門家になったような自己満足に陥りがちです。
ですが、実際にそういう方々が勝っているかというと、必ずしもそうではないようです。そうなると理論ばかりが先行し、本当に重要な上がるか・下がるかという部分が見えなくなってしまいます。
ですのでFXの取引手法には「シンプル」なこと、そして一日中パソコンの前に張り付いてエントリータイミングを計らなければならないというような非現実的なFX手法ではないことが求められます。
FX手法概要
手法名 | テクニカルなしのダウ理論FX手法 | ||
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開発者 | TAKEさん | ||
勝てる? | 勝てる | ||
取引スタイル | スイングトレード | ||
時間足 | 5分足、1時間足 | ||
通貨ペア | 米ドル円、ユーロ円、ユーロフラン | ||
分析手法 | ローソク足 | ||
その他選択項目 | 順張り | ||
取引市場 | オセアニア市場、東京市場、欧州市場、NY市場 | ポジション保有時間 | 3日 |
FX業者 | 月間取引頻度 | 5回 | |
エントリー注文 | 成行-逆指値 | 決済注文 | 逆指値 |
勝率 | 30% | 損益レシオ | R-5 |
平均利益 | +100pips | 平均損失 | -20pips |
ダウ理論だけでFX取引を行う
チャートには一切のテクニカル指標を表示させず、一時間のローソク足のみを表示させます。
ここでエントリーの基準にするのが「ダウ理論」です。ダウ理論はここですべてを語れるほど単純なものではありませんが、簡潔に申しますと価格は「トレンド」を形成するというものです。
ここでいう「トレンド」とは「一定期間ある一定の方向(円高・円安など)に進む動き」の事です。このFX手法ではこのトレンドの一定方向の動きを利用し、大きな利益を得ようというものです。
そしてこのトレンドの判断基準ですが、シンプルなもので「過去の高値を切り上げたら上昇トレンド」「過去の安値を切り下げたら下降トレンド」「高値も安値も更新しなければノートレンド」これだけです。
そしてトレンドの重要な性質として「上昇トレンド中は切り上げた高値がサポートラインになる」「下降トレンド中は切り下げた安値がレジスタンスポイントになる」というものがあります。これはどういうことかご説明します。
ダウ理論のメカリズム
価格が高値を更新するということは、その高値以下の値段で売っている参加者はすべて損失を抱えていることを意味します。
つまり価格が上昇しているにも関わらず「売り」で損失を抱えている参加者は価格が上がれば上がるほど損失が膨れ上がってしまいます。
その損失を抱えている参加者の損益の分岐ラインが「更新した高値」なのです。
つまり更新した高値を下回りそうになると、そうした損失を抱えた参加者は損失がなくなるので、買い戻そうとします。
すると多くの人間が買い戻そうとするので結果価格は上昇していきます。つまり高値を更新すると、その更新した高値のライン(サポートライン)で価格が反発しやすくなるのです。
安値の切り下げでも同じことが言えます。このFX手法ではこうした価格の性質を利用し、買いの場合は「高値を切り上げた後のサポートラインで反発する」、売りの場合は「安値を切り下げた後のレジスタンスラインで反落する」これらの基準でエントリーしていきます。
損切りと利益確定の設定
FXにかかわらず、すべての投資で一番重要なものが「損切り」と「利益確定」です。
FXの投資経験がある方は痛感されているかもしれませんが、人間は利益が出てくると、すでに手に入れた利益を失いたくないと早めに利益確定させてしまうのに対して、損失の場合はもしかしたらもとに戻るかもという根拠のない期待でずっと我慢してしまう傾向があります。
そうしたことを踏まえ、FX取引を開始する前に絶対的な損切りのポイントをあらかじめ設定しておきましょう。
損切りのポイントは自分が平常心で耐えられる損失の範囲にするべきですが、サポートライン・レジスタンスラインを用いるこのFX手法では-20pipsとしています。これはもしサポートライン・レジスタンスラインを20pipsも割り込んでしまえば、トレンドが終わってしまった可能性があるためです。
そして利益確定も同じくトレンドの終わり・転換の兆しが見えた時に行います。
上昇トレンドの場合では、
「直近の安値を更新した→下降トレンドに転換した可能性がある」
下降トレンドの場合では、
「直近の高値を更新した→上昇トレンドに転換した可能性がある」
というようにエントリー判断と同じく、ダウ理論のトレンド方向を見極めて利益確定を行います。
この戦略の勝率は30%ほどですが、利益は少なくとも100pips以上確保し、損失は最大で20pipなので、積み重ねていくと十分利益を得ることができる戦略です。
時間的負担が少ないFX手法です
FXの手法にはさまざまなものがあります。
それぞれの方の生活スタイルによって最善のものがあると思いますが、このFX手法は比較的に時間の負担が少ないので、多くの兼業トレーダーの方に受け入れてもらいやすいものだと思います。