おはようございます。先週は予想通りのドル円で、週初に示したように今週は動かないよ、と言っている傍から円高だの、円安だの、騒いでいた専門家のフリをしたド素人がたくさんいました。
14日に安値をつけ、そして15日に高値を出して、そこから円高だ、と月初から言っていたのですが、よく読んでいない方は、そういう文脈も読み取れないのでしょう。
だいたいの形は、私は明示をしているつもりですので、よく読めば、だいたい私が何をかんがえているかはわかると思います。
そして、今週はみなさんが知らない、しかも、確実に、というような内容を示してまいりたいと思います。ですので、みなさんはFX WORKSを読んだほうがよい、という宣伝をしましょう。
欧州不安が再燃する?
今週に起こるかどうかは、わかりませんが、先週、トランプさんが欧州を訪問した際、日本のメディアはトランプさん非難ばかり繰り返していましたが、実際、一方的に欧州側が悪い。
トランプさんは何に頭に来ていたかといえば、NATOの軍事費負担で、アメリカの負担が大きすぎるということにずっと不満を漏らしているのです。
これは実際にNATOの負担金の割合をみると明らかなのですが、圧倒的にアメリカ負担が大きすぎ、ヨーロッパはアメリカに甘えている構図になります。その一方でマクロンさんは、EU軍創設を懸命に訴えたことによって、トランプさんが激怒しただけの話です。
その行動が戦没者の慰霊などの各種行事の欠席につながっただけの話です。ここまでの事実をなぜ、メディアは伝えないで、トランプさん一人が悪者になるような報道ばかりです。
そもそも、日本と同様、他国、つまり欧州を守るためになぜ、アメリカが一番の拠出をしなければいけないのか、誰でも、アメリカ人なら頭にくる内容です。
しかも、そこにお金は出さないで、EU軍を創設する、なんて言い出したら、普通、誰でもブチ切れするのは当たり前です。かといって、戦没者慰霊などの行事を欠席するのは一国の代表としては、するべきではないことだと、個人的には思います。
こうやって、本当の対立の真相をメディアは軽く切り取り、そして、どうでもよいことを誇張する、つまり人間の情にうったえ、戦没者慰霊の欠席など人としてやってはいけないことにフォーカスして、トランプは悪い奴だ、というイメージを植え付けるメディアほど、ロクなものはありません。
何が真実を報道するためにエビデンスを出せだの、なんとかよくやっていますが、今回の報道では、証拠はすべてそろっています。しかし、その考え方が、視聴率最優先なのか、トランプさんを悪人に仕立てたいという思惑なのかがわかりません。
しかし、言えることは非人道的なことをしたことにフォーカスすることは間違いです。なぜ、そのようなことはやってはいけない、ということがわかっているのにトランプさんはやったのか、ということに焦点を当てれば、勝手に真実は見えてくるのです。
要するにメディアはそういうことに視聴者や読者は興味がない、と単にバカにしているだけなのです。そもそも報道している連中が、こういった背景を理解できないほどオツムが弱い可能性のほうが高いのですけどね。
私の個人的な考えですが、今までトランプさんの行動、言動を追っていると、根拠がなく、そしてまともな考えではないことで、怒ったりはしていません。
みなさんがまともな行動ではない、と思うのはマスコミの恣意的な報道によって、そのように誘導されているだけの話です。たしかに、いったん怒りだすと、常識人には理解できない行動をとることがありますが、その怒っている内容が、あまりにもまともすぎるから、会議に招かれるのです。
つまり、トランプさんの、言っていることがまともすぎるから、会話をするのは誰でもイヤだと思いますが、アメリカの主張はまともすぎるから、話に各国の首脳は耳を傾けるのです。これが無茶苦茶なことを言っているのであれば、誰も相手にしません。こういう冷静に事実を追っていけば、みなさんの頭の中にあるトランプさん像と実際のトランプさんは間違いなく乖離をしているはずです。
それほど変な人ではない、と私は考えています。でも、あまり好きではないけどね(笑)話がまた、大きく脱線しましたが、では、欧州とアメリカの対立、これ言ってみればアメリカと中国の対立と一緒です。
要するに、アメリカの利益を欧州と中国は掠め取っている、とトランプさん流にいえば、なるわけです。で、トランプさんは今後、欧州が言うことを聞かなければ、制裁するぞ、といつもの通り脅すのです。そうなったら、ユーロドルはどうなるの、ということです。
ま、今回の問題は、行きつくところまで行きそうな気配がしますけどね。この状況でユーロ買いを推奨するアホって、何も考えていないのだろうな、と思います。
安いから買う、なんて、一見まともそうなロジックで推奨する方は何も理解をしていないのです。この状況では選択肢は2つです。やらないか、売るかだと思います。買いという選択肢は私にはありません。
ポンドについて
ユーロの説明が長すぎたので、ポンドは手短に。前回も書いたように、国民投票で離脱は決まっているのに、その離脱の仕方にイチャモンなんかつけてもしょーがないでしょ、と合理的に考えれば、離脱した後に考えればいいこと。
で、閣僚を辞任した方が、内閣不信任案を提出、規定の人数もすでに集まっています。
トルコについて
もっと、かんたんに書いておきます。ギュレン師が送還されるとの情報あり。
まとめ
みなさん、上記の文章を読んで、いかがお感じになりましたでしょうか? 特にヨーロッパのことはみなさん知っていることでしょ。
しかし、報道だけを信じていたら、私のような発想はできません。ヨーロッパは、イタリーの問題の上に、このNATOの問題を抱えました。イタリーは認知されていますので問題ではありませんが、NATOの問題をここまで深刻に考えている専門家やメディアはありません。
NATOの問題は、カネの問題であり、まさしくトランプさんが一番、関心のあることです。この問題が拡大しないわけがない、と今までのトランプさんの行動をみていて思います。
イギリスで内閣不信任案が出されて、基盤が不安定なメイ首相はもつのか、トルコは圧倒的にアメリカに対して有利になってしまった、状態。トルコに関してもう少し書くのであれば、これで、トルコとアメリカの喧嘩は終わったと話す事情通が過半になりますが、私はそうは思っていません。
忘れたころにトランプさんはまたトルコを攻撃すると思います。トランプさんがトルコに関心を向けなければ、何もないでしょうが、トルコはまたアメリカの気に食わないことをするでしょう。それだけです。
要するに、現在の社会情勢は、知識なんぞ、クソの役にも立たない社会であって、そのもっている知識をどう活用していくかの問題なのです。よく、小学生が、俺はこれを知っているけど、お前はしらねーのか、バカじゃない、とか言っていますが、知識なんぞ調べりゃわかることであって、役に立たないのです。
知っていることは当たり前の時代で、その知っていることをどう活用するかの問題です。でも、いまだに、知識人とか物知りの人が重用される時代であり、そういうのを鼻にかけている人を私は徹底的にバカにします。知っているだけで、何もできない人は、私のそばに寄るな、といつも言っています。
理由はかんたんです。バカが移るからです。知っていることによって、自分が頭がいい、と勘違いする発想が伝染するからイヤなのです。
今回のユーロ、イギリス、トルコの問題でも、この情報を知っていても、何もできない人は、私からみればバカなのであって、実際に自分でもう一度、調べ、角野の言う通りと思うのであれば実行して、私は初めて評価すると思います。なんでもかんでも鵜呑みではこれからの時代生き残れない、と私は思います。
(この記事を書いた人:角野 實)