投資家になって20年以上の月日が経過をします。世間では、汗水たらさず不労所得でお金を稼いでいる怠け者という言葉や態度を取られたことは何度もあるのですが、実際にマーケットをやっている投資家皆さんにとってそんな楽なものではないよ、と思う方はたくさんいらっしゃると思います。
先日、株式市場では日本郵政グループが上場されてほかには大した材料がなく、もうすでに市場のディーラーは冬休みやクリスマス休暇状態なのであろうな、とは思います。
今年は結構動いた、年だと思いますし、特にファンダメンタルズの部分では忠実にマーケットが動いた年だな、と思います。そこで、マーケットが閑散なときに投資家というものは何なのかを考えて行きたいと思います。
投資家というのは流動性に寄与
FXの世界でも、株式の世界でも、そのほかのマーケットでもプロや実需の割合というのはたいてい2割になります。そのほかの8割というのはたいがい、素人や投資家になります。
昨今のアメリカ市場では流動性に寄与した投資家には報奨金を与える
この現状には、アメリカ市場の市場が民間の取引所が乱立している現状があります。つまり、取引所間で委託者を奪いあうような状態になります。
そこで、取引所は自分の取引所で取引をしてもらうために市場の流動性に寄与をした投資家には報奨金を支払うことによって委託者を獲得しようとさまざまな戦法が練られています。流動性に寄与するというのは、なにかといえば、注文を「成行注文」で出すことになります。
自分が成行注文で注文を出せば、瞬時にマーケットで成立することが常になると思いますが、取引というのは結局、出来高、つまり売買の成立状況で市場が活況を呈しているか否かの判断になります。
たとえば、指値注文を出しているのですが、それは誰がどう考えてもすぐに約定をするような状況ではない場合、それは市場の流動性に寄与をしていないことになります。
つまり、アメリカでは報奨金の対象にはならないということになります。つまり、一般投資家は市場にいつ注文を出してもすぐに注文が成立する流動性に寄与をしている存在になります。ですから、流動性の足りない市場においては一般の投資家を広範に集客しなければいけない状態になります。
流動性の危機の具体例
流動性の危機によって、大きな倒産となったのは「LTCM」の破綻になります。
この破綻は現在では広く一般的に認知をされるようになりましたが、何かを買ったら必ず何かを売るというようなロング―ショート取引、さや取り、スプレッド取引などと言われています。
「LTCM」は新興国の株式を買って、為替を売るというようなロングショート取引を広範にわたって行っていましたが、当時、東南アジア通貨危機が起こり、ポジションを解消しようとも見合う相手がいないという状態で、損切りができず巨額の損失を出しました。
たぶん、あのとき「FRB」が融資をしなかったらおそらく本当の世界大恐慌になっています。
今、一般的に流動性の危機が叫ばれるのは日本国債
つまり、「日本銀行」は日本の金利がよほど上昇をしない限り、国債市場からは逃げられない状態にあります。
一般投資家は市場では流動性に寄与する存在、でも世間一般には?
この外国為替証拠金取引というのは、何にも寄与を実はしていません。
実は、FXはバーチャルな市場になっています。実際の外国為替市場など、リンクしていることになっていますが業者によってはしていない可能性のほうが個人的には高いと思います。
たぶん、ほとんどが単なる呑みやなのではないかと個人的には思います。呑みやにお金を預けるということは、結局、流動性などには一切寄与はしていません。
もちろん、FXでおカネを稼ぐというのは可能だと思いますが、FXというのは、何もマーケットに寄与をしてないとなると、自分は社会の何に寄与をしているのか?をもっと投資家は考えなければいけません。
世界の著名な投資家というのは慈善活動に積極的です。「ジョージ・ソロス」など有名なのですが、ソロスが何を言っているのかにもっと耳を傾けることです。
彼の発言などは結局、自分のお金儲けのためではなく世界がもっとよくなっていくよ
うに発言をしているのです。
うに発言をしているのです。
つまり、自分の立場や名声を利用してよりよい社会になるように、というメッセージを常に送り続けているのです。お金儲けというのは、自分のためでしかありません。
自分がなんで今まで生きてこられたかを、そしてマーケットを通じてどうやって社会貢献をしていかなければならないのかを、私を含めてみなさんも真剣に考えなくてはいけない時期なのではないのでしょうか?
(この記事を書いた人:角野 實)