新年早々、ドルがたたき売られ久しぶりの円高局面になりました。これは中国が「人民元を切り下げ」た8月以来の出来事になります。
久しぶりにテクニカル分析をしたのですが、やはり2014年末で円安局面は終了をしており、2015年中事あれば円安方向に振れていたのは日本の金融当局の意向と政策なのであろうと痛感をさせられました。
新年から売られたが事態は変わったのか?
冷静に考えてもらいたい。何か世界情勢が変わったのでしょうか?
北朝鮮が核実験をして何か変わりますか?サウジがイランと国交を断絶して何か原油の需給に影響を与えます?フランスにテロが起こって何か変わるのでしょうか?
それは心理的な要因としては変化がありますでしょうが、世界の中心のアメリカの経済政策や「指標」に変化があるのでしょうか?
アメリカからみれば、極東や中東での変化などどこの田舎の話だ?ということになりますが、フランスの事件など風刺は文化と言って結局、弱い者いじめをしているフランスはどうなのだろうか?と思っていると思います。
勘違いしないでいただきたいのは、フランスのテロには憤りを感じますし、犠牲者には深い哀悼の意を向けます。しかし、フランス人が日ごろからバカにしているイスラム教や日本を風刺するのは単なる弱い者いじめでしかありません。
日本の風刺というのは、基本的には権力に向かっての風刺であって、自分より立場の弱いものを風刺することを風刺と言わずに「いじめ」といいます。
しかし、去年の韓国人の靖国神社における爆破事件は立派なテロなのに、日本政府の対応は変だと思うのですけどね。韓国は国際社会から糾弾されるべきなのに、何をやっているのだろうと、本当に日本のマスコミは何をやっているのだろうと思います。
こういう当たり前のこともいえない日本の報道は本当に腐っていると思います。これは、個人的な考えになりますので参考にしなくても結構です。
かなり話が飛びましたが、アメリカから見れば何も経済情勢は変わっていないと思うのです。この新年早々からの事件で経済活動が停滞をするというのは、あまり考えられないと思うのです。
結局、何も変わっていない?!
結局、世界の情勢は様々な事件によって経済活動の停滞によって何も変わっていないというのが理解できたと思います。
つまり、去年から続く、アメリカの景気拡大とその利上げによって景気が冷やされたことによっての影響が出ているのにすぎないのです。
つまり、アメリカの利上げ懸念から新興国から資金が流出して、利上げ確定でその資金の流出に拍車がかかったということになると思います。
株価は利上げをしたことによって景気を冷やしたのですから下がって当たり前の話です。ブラジル国債がジャンク債になったのも借金苦の企業や国家には想定内の話になると思います。
つまり、アメリカの「金融政策」によって引き起こされた事態であって、北朝鮮やサウジの事件なども想定の範囲であってギャーギャー騒ぐことではないのです。
長期の見通し
利上げ直後は景気が冷えるのですから、ドルや株価が下がって当たり前なのです。
しかし、長期の見通しでは、アメリカの景気拡大は確定的だと個人的には思っていますので、ドルは放っておいても高くなるであろうと思います。この件は確か、ここでも去年触れていると思います。しかし、ドル円相場は別次元の話になります。
なぜ、ドルは今週から買いなのか?
この説明はテクニカルに依るので説明が面倒なのです。正直、割愛したいのが本音です。
精査していくと、日々の円高のペースが落ちているということなのです。
こういうことを書くと、毎日の円高にいった水準を比較して円高のペースは落ちていないと主張する人たちが大勢いることは承知しています。私のテクニカルの分析とみなさんの分析は違うので仕方ないのですけどね。
また、もう一点加えると去年の8月の人民元問題での円高と現在の円高水準は一緒なのです。これも今週からドル高になるという根拠にもなります。
2014年末には円安のピークをつけていますが、去年の8月で完全に円高トレンドが確定をしていると考えています。しかし、私の見方は3カ月スパンという短いものではなく、もっと長いスパンで見ていますので、ここから底練り相場が続き円安にいくであろうと思っています。
つまり、今度の円安のピークがいつになるのかはわかりませんが、122円~128円であろうと考えています。そこからトレンド転換をして、そのときの円高はおそらく相当急激なものになるであろうと思います。もちろん、今回の比ではないであろうなと思います。
そして、円高が確定したのが中国の人民元政策になるのでおそらく、今後の経済情勢は中国の金融政策が引き金になってトレンド転換をするのであろうと思っています。ですから、中国の動向は要注意になります。
(この記事を書いた人:角野 實)