年初から急落症状が一巡したようです。今週の朝から一斉に私が信用している方や参考にしているアナリストの方々が一斉にレポートを送信してきます。どれをみても、なんだかなぁーと思うレポートばかりです。私なりの意見を総括していきたいと思います。
今回の急落の原因
今回の急落の原因、これは、中国を筆頭とする新興国の経済減速が原因だと思います。
そしてその原因であるアメリカの利上げによるアメリカ経済自体の減速が原因であることは、周囲と私は一致しています。ただし、勘違いしてはいけないのは原因の根幹はアメリカであり新興国は付属のようなものということになります。
そしてこういうことを書くとアメリカが再び景気後退とか勘違いする方がいますのでもう一度書いておけば、アメリカは景気上昇過程の「押し目」ないしは「調整局面」ということです。
つまり、時間が経過すればまた景気上昇局面に突入していくけれど利上げはたぶん、今年前半はない、ということ。またドル高になるとアメリカも不調になるがユーロがもっと不調になる可能性も高いということも忘れてはならないと思います。
もはやユーロは自国通貨を通貨高にしなければいけない局面だと思っているのですが、世間の風評はユーロ安が多いのでこれは儲けるチャンスだと思います。
原油について
原油相場に関しては、正直、需給の問題ではないと断言をしておきたいと思います。
私の考えによれば元もともっと早く下落しなければいけないのが2014年末に高すぎたのです。
そしてマーケット環境に半年経過してから下落したから暴落と騒いだのです。今回はその半年高かった部分の調整が今回はきたと思います。
そもそも需給に関して原油はこれだけ増産をしても世界的には供給不足になると思います。
なぜなら価格低減効果によって需要は増えるからです。ガソリン価格が下がれば誰でも遠出の機会は増えると思いますよね。つまり現在は企業の収益は減りますが需要が増加するに伴い、収益は必ず効果が出ること、だからといって石油関連企業の株の推奨とは思わないでくださいね。
一方で消費者は当たり前のことですが、この価格低下によってその効果が享受できるのは3カ月から半年後です。これは給料にこれが反映されるのは景気がピークを付けた後という経済理論と一緒で、消費者がその恩恵を被るのは理論と同じことです。
ですから「消費者物価」はこれから上向きになると思います。
今回の暴落の総括
今回の暴落というのは、結局、結論から「売り過ぎ」の状態です。
日本でいえば、ドル円116円、株は16000円がどんな「ファンダメンタルズ」で計算をしても防衛ラインになります。これを割ったとたんに政府の首脳や有能なアナリストは一斉に騒ぎ始めるという現象が起こるのです。逆にこの点がわかっていないアナリストは黙るのです。
こういうアナリストは根本的にはわかっていないので、参考にはしないほうがいいと思います。
ファンダメンタルズの下限を割ったので物理学でいう均衡状態から非均衡状態に入った、今回の場合はバブルか大恐慌に入ったかを考えれば大恐慌に入る可能性があったので大騒ぎをしたのです。
ですから、年初の2週間くらいは想定の範囲の中での下落で20日前後の下げは私を含めて想定外のことです。
なぜ、想定外のことが起こったか
これは値の戻し方などみると、どこかの数理モデルのファンドが思惑違いにより損切りを加速させ、それを狙ってほかのファンドが先物を新規売り、プットオプションの購入をしたからだと思います。
おそらく原油系のファンドの経営危機や買収が今後表面化するでしょう。大手がそういう行動に出ている場合はその限りではありませんけどね。
これらのファンドは結局、マーケットというのは「ファンダメンタルズ」や原理原則に値段は却っていくということを知っていますので、体力勝負になるのです。経営基盤の弱いファンドはこういうケースではつぶれます。
結論と今後の注意点
今回の下げというのは、「ファンダメンタルズ」の通りになります。ダメ押しはおそらくファンド、特に数理モデル系ファンドの大規模な損切りになると思います。
だから、私が再三再四言う通り、状況は何も変わっていません、ということです。
月末は去年から私が警戒したほうがいいという、アメリカ「GDP」です。今回のGDP予想値はどうなっているのかはまだ調べていませんが、おそらく相当低いと思いますし、次回の1-3月の4月末も同じだと思います。簡単な話「二番底に注意してくださいね」ということです。
(この記事を書いた人:角野 實)