投資で利益を出した際には、税金が発生することがあります。せっかく利益が出たのに税金が課せられるのは残念ですが、ルールなのできちんと負担しましょう。
また、税金は源泉徴収されて自動的に差し引かれるものもありますが、自ら申告しなければならないケースもあります。申告を怠ると、罰金が科せられることもあるので注意しましょう。
FX取引の税金とは
では、FX取引にかかる税金について理解していきましょう。
FX取引によって得た利益は、雑所得に分類されます。雑所得とは、給与所得や事業所得など、他の所得に分類できない所得が入る区分です。
FX取引は基本的に分離課税と呼ばれる方法で課税されます。分離課税では、他の所得とは区別して税金が課せられます。したがって、給与所得や事業所得の多寡に関わらず、FX取引で利益を上げた場合は基本的に申告しなくてはなりません。
ただし、給与所得が平均的であり、かつFXで得た所得が20万円以下の場合は、雑所得を申告する必要はありません。ここまでの内容からもわかる通り、FX取引で利益を出した場合は、自ら申告する必要があります。
これは、FX取引の利益に対しては、申告分離課税と呼ばれる課税方式が適用されるからです。利益が出た場合はただ喜んでいるだけではなく、年度末にはきちんと確定申告を行いましょう。
年度末、と聞くと3月31日までと思ってしまう人がいますが、確定申告の期限は3月半ばです。
期限に遅れないように注意してください。また、FX取引で損失を出した場合は、損失を翌年以降の利益と相殺することができます。マイナスの場合もしっかりと確定申告しておき、翌年以降に税額を減らせるチャンスを確保しておくとよいですよ。
株取引の税金とは
FX取引と同様に、株式投資をして利益を出した場合も、税金を支払う必要があります。
しかし、株式投資で得た所得は、雑所得には区分されません。株式投資で得た利益は、譲渡所得や配当所得に区分されます。
また、これらは確定申告の際に申告することもできますが、特定口座と呼ばれる口座で源泉徴収をしてもらえば、申告は不要です。
このように、FX取引の税制と株式投資の税制は大きく異なっています。株式投資の経験が長く、新たにFXを始める場合は、税制の違いに気をつけてくださいね。
確定申告の必要性
ここでは、FX取引を行っている人を対象に、確定申告の必要性についてまとめておきましょう。
まず、20万円以上の利益が出た場合は、申告が義務となる可能性が高いです。100%義務である、としていないのには理由があります。
雑所得については、経費の計上が認められているからです。具体例を挙げると、FX取引をするために書籍を購入した場合、書籍代を経費として計上することができます。
21万円の利益が出たとしても、FX取引目的で書籍の購入費用が1万円より多いなら、雑所得額は20万円未満となり、確定申告不要となる場合があるからです。
次に、利益は出たものの、利益額が20万円より少ない場合は、事業所得がある場合などを除き、確定申告は不要です。わざわざ雑所得を申告すると、税金を多く支払うことになるので、むやみに確定申告しないように注意してください。
最後に、残念ながらFX取引で損失が出てしまった場合を考えます。この場合は、確定申告をする義務はありません。しかし、きちんと申告しておけば、翌年以降に利益が出た場合に役立ちます。
したがって、FX取引で損失を被った場合は、必ずきちんと申告するようにしましょう。
FX取引をするなら、税制についても理解しておこう
FX取引をするなら、当然ながら為替相場やチャートなどについて理解しておく必要があります。
ただ、取引に関わる内容だけではなく、税制についても合わせて理解しておきましょう。税制を理解しておくと課税額を減らせる可能性もありますよ。