ドル円相場は私が以前から書いているように今年の基準値は「106.6円-107.4円」です、と絵に描いたような相場になりました。
きのうの夕方に「106.6円」を取りきりましたが、イギリス離脱問題の高値「106.78円」を取りきらずに反落、その後、達成感から売られると思いきや下げ渋りです。
この形であったら買われるであろうと思ったら明け方、思いきり買われて難なく「107.4円」を達成です。これで、ようやく目標値まで全部、いったか?と思っているのですが、現在、7/21 8:00になりますが、またもや下げ渋りという方向に。
商い低調の時間帯に踏み上げ?
商いが低調な時間を狙ってドル円が上昇しました。本来ならこの上昇は「内部要因」の観点からいえば踏み上げ、関西では「入れ」と表現をしますが、おそらくアメリカ株の好決算の発表があったものとみると材料が出ているので単なる踏み上げとも取れません。
材料が出ていますので、新規買いの側面も多分にあると思います。この新規買いを巻き込んだ買いであれば、この上昇の陽線を下回れればこの新規買いをしている方々は投げを行わなくてはいけなくなり、さらに下落に拍車がかかるのでしょうが、現在、5分足ではその陽線の半分程度しか押していません。
つまり、買い方も疑心暗鬼、売り方も下げ渋りの展開から疑心暗鬼という展開になると思います。
もちろん、米株高を受けて、日経は高く寄ってくるという思惑もあると思いますから、下げ渋りというのもよくわかります。要するにわからない、ということなのですが、私は売り玉を高値で仕込んでいますし、ドル円の安値は100円台の買いを大量にもっていますので、どうでもいい、が本音です。
しかし、107.4円で売っているのだから、昨晩も106.6円を利食いせずに寝たので当然、夜中にロスが発動していますので、また踏まされると頭にくるとは思います。
あまり、自分の手口を公表するのは、お行儀がよくないことなのですが、下がってほしいけど、下がらないだろうな、という思惑はあります。
きのうの指標
イギリスの失業保険申請件数は、5月よりも減り、失業率は5月のものですので、あまり参考にはなりませんが5.0パーセントから4.9パーセントに減少をしています。
6月の失業率というのは、失業保険申請件数をみるとまた、失業率はまた減るのでしょう。
不動産ファンドの解約が進んでいるという報道もありますが、ロンドンの不動産が下がったところをロシアが買い漁っているという噂もあります。
アメリカではMBAのローン申請指数がかなりの低下をしましたが、これは週報なのであまり参考にはならないと思います。ユーロの消費者信頼感指数というのはマイナス7.9であって、この消費信頼感指数というのは経済指標の中でも先行指標と言われていますが、最悪の数字と思います。
前月並みの数字になりますが、やはりこの数字はいただけないと思います。
そのほか、ニュージーランドの下落がここ最近目立っていますが、おそらく中銀のコメントにネガティブなものがあったのではないか、と思っています。ニュージーが下落ということはイコール中国が悪いと考えてもいいでしょう。去年のお盆の時期に中国は切り下げを発表しました。
でも、やはり一番、いただけないのは?
上記の説明で、イギリスは思ったよりも悪くはない、利下げ見送りも納得の数字が発表されています。
中国が悪いと騒いでいますが、これは去年からのことです。どちらにしろ、理財商品バブル崩壊のカウントダウン入りをしていますので、どちらにしろ、悪くなると思います。
アメリカのダウ先物がやはり一番頂けないでしょう。この日足のチャート、単なる踏み上げにしか見えません。もちろん、アメリカ経済好調、ドル安、好決算期待があると思いますが、短期間に約10パーセントも上げました。
ドル円やポンド、日英の株価は不当に売られましたので買われるのは当然と思いますが、アメリカも一緒になって上げすぎだと思います。
目先の展開はわからないのですが、次回の危機はアメリカ、ないしは中国になるとは思います。アメリカの場合は危機ではなく押し目になるとは思いますけどね。
あと、忘れたころのユーロもお忘れなく、ドイツ銀行の株などは今、みたら絶好の売り場にしか見えません、けど、売りません。こんな安いところで手を出したくはありません。
(この記事を書いた人:角野 實)