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このタイトルの格言を知っている方は相当、信用取引や先物取引をやっている方であろうと思います。
株式市場の信用取引や先物取引の発会日のことを新甫(しんぽ)、と通常呼び、その先物や信用の期限到来日を納会といいます。
いまではこの納会のことを日経などは「ＳＱ」とも呼びますが日本語の呼び方はそうなります。少し、基本的なことを書けば、ＦＸも実は信用取引や先物取引とシステムは一緒のことで、期日がない取引なだけのことになります。
この方式をロールオーバー方式といい、結局、ＦＸは信用取引や先物取引と一緒の取引なのです。このことを認識している方は非常に少ないのでとりあえず書いてみました。
翻って、株式の現実取引においては、月の最初の営業日は新甫と呼び、月の最後の取引営業日を納会といいます。これが、年初の最初の取引、つまり１年最初の取引のことを大発会と呼び、年末の最後の取引を大納会といいます。
タイトルの２日新甫は荒れるという格言は、月の最初の営業日は通常１日になるのですが、それが「土日、祝祭日を挟み、２日以降に発会する相場は荒れる」という意味になります。しかし、今月、9/1はきちんと最初の営業日は木曜日で１日発会ですので、この格言は当てはまりません。
なぜ２日発会を今回取り上げるのか？
以前に、私は月末から４営業日前には、マーケットは下落しやすいと書いたことがあります。
これは、例年、秋にマーケットを買って春に相場を売ると年間の収支はプラスになるということなのですが、過去20年くらいこの「アノマリー」は通用をしています。
このアノマリーの説明は散々、みなさんに説明をしましたので、もう説明は必要がないと思います。
私からすれば説明のつかない相場循環ではなく、根拠がしっかりありますので当たり前のことだと思います。ですから、秋に買って、春に売るということは、当たり前のことですので「アノマリー」ではないのですが、世間一般では、「アノマリー」ということになります。
つまり、この月末の最終営業日を含めて、４営業日前にはマーケットは下落しやすいのですが、この理由は株式市場の決済の問題を含んでいるのです。
法律上は、顧客が決済をしてその現金の受け渡しは4営業日以内に行わなければいけない、と法律に定めていますので、こういう現象が起きやすいのです。
この現象をみなさんにご説明をしたのは１月、２月のころと記憶をしていますので、ちょうど、円高、株安が進行していた時期になりますので、相場の解約者が増えて、大量に買われた投資信託や海外株式が、円転して円の需要が高まることになりましたので円高が進行をした側面もあります。
ただ、１月は初春ともいいますので春に売るという法則が適用されただけなのです。
きょうは9/1になりますが、天候は夏、残暑まっさかりということになりますが、暦の上では季節は秋です。そうです、過半のマーケット参加者の意識は秋には「株やマーケットを買わなければいけない」という意識になっているのです。
特に富裕層は秋に買うことをこころがけているのです。つまりこれからの季節は投資信託や外国株式を買う需要が増えますので円安に傾きやすいのです。では、投資信託が月末までに集めた資金はいつ、円を売却していくのでしょうか？
答えは
通常の日本で設定された投資信託は、月の２営業日目以降に海外通貨に転換され、すなわちそれは円を売却する、もっと円安になる傾向が強く、つまり今月の場合は本格的に明日から円の売却が行われるということになります。
今後は？
今の状況は、9/1現在で大幅な円安が進行しており、現在では、ベテランのトレーダーほど売っては踏み、売っては踏みを繰り返していると思います。もう、そういう方は儲からないのであろうな、とは思いますが。
今日は各種、テクニカル指標は行き過ぎを明示すると思いますが、ただ明日から円の転売が加速するということになります。
（この記事を書いた人：角野 實）
