先週の結果に関しては、みなさまが驚きの結果を迎えているような感じをします。私も相場暦が20年以上になるのですが、このような大きなイベントでイギリスに続き二回も外すというのは初めての経験ですので、正直、戸惑っております。
先ず、こういった判断や予想においては自分の考えている予想と大きな違いはない、というのは皆さま自身がお感じになっていると思います。
その判断基準が変わったのかな、個人的には考えていましたが、トランプの差別発言や暴言とは関係のないところで勝敗が決したのかな、ということがだんだんと浮上をしてきました。
要するに今回のトランプ勝利というのは事前のマスメディアの報道通りの嫌われもの同志の対決であり、そして、ヒラリー嫌いの民主党支持者は投票にいかなかったというのが最大のトランプ政権誕生の要因であったというのは数字から立証できることです。
イギリスの決定には衝撃を受けましたが、今回のトランプ勝利に関しては、誤差の範囲で私の敗因が分析できましたので問題ないのかな、と思います。
要するに民主主義の投票結果予想など、自分がいかにまともなことを考えているか否かでその結果予想などかんたんに予想できるものだと、心得てほしいものだと思います。
日本の成長、年率2.2パーセント
ま、よくもまぁ。こんなだでたらめな数字を内閣府も発表できると思うのですが。なぜなら、日本の物価は企業物価も、「消費者物価」も下がっているのに、どこをどうやっていじれば、プラス成長ということができるのでしょうか?
たとえば企業物価がさがっているので今期発表になる企業決算は悪いですよ、と私は従前から言いますが、その通りになっていると思います。つまり物価が下がっているのに経済成長がプラスなんてことはありえないのに、そのありえない数字を内閣府は発表しているのです。
アメリカの動向
トランプ大統領が誕生して、その初日に「TPP」の廃棄を表明したり、中国を為替操作国に認定したりする、そのほか移民問題等も手をつけると表明をしています。
ただ、実際は確実に実施をするのは経済のテコ入れ、つまり日本でいう補正予算を組むことは明らかなのです。これはクリントンさんが就任してもやったことでしょう。
つまり今の円安は、アメリカが来年以降経済拡大をするというところから円安が進行しているだけの話です。しかし、「金融緩和」を行うということは通貨安、即ちドル安も進行することになりますが、今じゃ円安方向に進行をしていますが、通貨安から円高になる、つまり逆張り状態は変わらないと言えると思います。
トランプで大きく変わること
かれは時代の異端児でありますから、共和党出身と忘れている方が多いと思います。異端児といっても、共和党の協力なしに政権運営はままならないはずです。
共和党というと主要な献金先はウォール街になるのです。民主党政権時はいくら献金をしても、ロビー活動をしても一切、オバマにウォール街の主張を聞いてもらえることはなかったのですが、トランプ政権になってから、彼が先ず、金融のことをほとんど理解していないというのは選挙中に明らかでしたので、相当、ウォール街の主張が通ると考えられます。
下手をしたら、全世界的に規制されているレバレッジ規制や自己玉規制が緩和される可能性もあると思います。グラススティガール法も実質強化されていますが、その緩和もあり得ると思います。
いづれにしても金融業界の復権になると思います。私たちトレーダーにとっては非常にマーケットが活気を帯びることに反対な方はそう多くいないとは思います。
(この記事を書いた人:角野 實)