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円高か、それとも円安か?今週の展開予想

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あくまでも戻りをドル円は入れると思いますが、今週に、早ければ円高にいきそうな感じです。
聞けば、北朝鮮がまたミサイルと発射しており「地政学リスク」も前進してくるかもしれません。今回は、ドル円相場の行方を考えていきましょう。

今週の予定

よく、来週の予定をFX会社やマスコミがウェブに挙げていますが、なぜ、それが重要なのかもよくわからないし、それが発表することによって何が起こるかわからない、という方は多いと思います。

不定期になると思いますが、こういうのを解説していきたいと思います。来週、週の前半は大きな発表はないと思います。
ただし、後半にかけて「オペック総会」やサミットなどがありこれは大きなイベントと言えると思います。今までの私の説明を読んでいる方にとっては、わかりやすいとは思いますが、どうなのか、とは思います。

住宅関連指標

来週のアメリカの指標で重要なものは「住宅関連指数」になります。新築、中古ともに販売件数が発表されますが、どの指標も重要なことは5月に発表されるものはたいていの場合、4月の数字です。

つまり、1-3月期の景気の悪いときの数字ではなく、新たな四半期の数字になるのです。ただし、住宅が1カ月や2カ月で建設できるわけなく、多くは、2-3カ月かかることは容易に想像できるでしょう。つまり、今回の発表は販売件数であって、着工件数ではないことが注目です。
つまり、4月に販売をした件数というのは、アメリカの場合、大雪で建設ができないので、自動的に冬場に建設した建設件数は少ないのが当然です。つまり、自動的に販売件数は下がっている、ということになります。この件数が減っていてもマーケットは織り込み済みということになるのです。
こういう細かいところを解説できる人は少ないものです。つまり、増えている訳がなく、そして、減少が当たり前でその環境で増えていればサプライズになるのです。
また住宅指数というのはケースシラー指数のことで、この数字は3月のものですから悪いのに決まっています。そもそもケースシラー指数というのは、遅行性の高い指標であり、マーケットの役には立ちません。
つまり住宅の見通しがあっているか、否かを確認するものであって、マーケットの予想には役には立たないものです。ただ、住宅関連指標というのは、設備投資の一部であって、マーケットの先行指標の一部になるのです。すなわち、住宅関連指標の良し悪しによって株や為替の売り買いの重要な指標になることを覚えておいてください。

オペック総会

ウィーンで総会が開催され、減産の合意は確定的でしょう。ただ、今回の場合、前回と違い、アメリカの「シェールガス」のリグ数が過去最大まで稼働をしていますのでアメリカが増産になります。

それが、ようやくメディアがわかったようですので、今回の減産合意は効果がないという見方が支配的です。まだ、義務教育で学習した頭の悪いアナリストは世界一の原油生産国は中東と思っているので、相変わらずおバカなことを言っていますが、今、世界一の産油国はアメリカです。
つまりアメリカが増産したら、価格はどうなるか、ということがわかっていない人が多すぎるのです。原油の価格が下落をしたら、世界の物価が下がりますので、世界成長は減速するでしょう。
そうすると年末の株価はどうでしょうか?また、減産を囃して、原油価格が上昇した場合は、何度も解説をしましたように、自動的にドルは下がります。これも円高要因です。

アメリカGDP改定値

日本が1-3月期は0.5パーセント、アメリカの改定値は0.7から0.9になる予想です。これだとより一層、アメリカ>日本が進行することになりますから、円高ですね。

耐久消費財受注

耐久消費財というのは、たとえば、冷蔵庫など数年に一回しか買わないような消費財を指します。これに該当するもので注目に値するのは自動車ですね。

みなさんご存じのように、アメリカのオートローン会社は軒並み減益で、新車の売れ行きもよくありません。4月もさらに、この耐久財の受注が落ち込むようであればアメリカが自動車産業で成り立っているのは昔の話になりますが、シンボリックな産業であることは確かです。
予想はマイナスですが、自動車会社に肩入れをしている大統領にはあまり歓迎しない数字ですね。

まとめ

アメリカの指標の見方などを紹介しましたが、良くない数字のオンパレードになると思います。ただ、これらの悪い指標は週の後半に集中します。つまり円高にポジションを傾けるのは、個人的には週の後半になると思います。この後、サミットに突入するわけです。

そしてこのほかに中国の小売売上やユーロPMI等があり、今、注目のユーロもイベントが目白押しになります。ただ、みなさんは週後半にドルが安くなると考えているのですからユーロドルは週末にかけて上昇すると思えばいいのです。前半は押し目形成ですよね。
ユーロ円はよくお考えください。週後半にかけて円高、ドル安、ユーロ高になると予想すれば、ユーロ円は円高とユーロ高の二律背反する事象とぶつかるのです。
この場合、円高が強いか、ユーロが強いかの方向に流れるのです。そのほか「ドラギ総裁」の記者会見もあります。当たらないと思いますが、週後半にかけて荒れそうだと思います。
(この記事を書いた人:角野 實
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